【感想】妖怪マッサージ 1

忌木一郎, 押切蓮介 / ヤングチャンピオン烈
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 『黒犬』の優樹

    『黒犬』の優樹

    また一つ、良い作品に出逢えた事を、漫画の神様に感謝しよう
    ただ、ここ最近、漫画を司るのは、どっちかっつーと、悪神の仕事なのかな、と思う事がある。大人が子供に良くない、とバッシングする作品ほど面白いのだから、人と面白い漫画の縁を繋いでくれるのは、きっと、人の勝手な都合で悪役を押しつけられた邪神だろう
    基本的にゃ、無神論者だけど、そういう邪神様なら信仰できちまうなァ
    まぁ、それはさておき、グッと来る、ツボを押される作品だった
    あの押切蓮介先生が、原作を担当したってんなら面白いに決まっている、と購入したが、私の期待など、呆気なく上回った
    押切先生のストーリーが面白いのは当然だが、魅力を損なうどころか、引き出し、引き上げているのは、作画担当の忌木先生に実力があるからに他ならない
    別に、押切先生をディスる訳じゃないが、先生が作画までやってたら、ここまで、心が揺さぶられ、感想を書かせてもらわねば、とはならなかった
    押切先生の、良くも悪くもエグい画風は大好きだ。しかし、押切先生の絵柄じゃ、このエロさは出せない。まぁ、押切先生の作品のヒロインが赤面する様は、結構、キュンとしちゃうんだが
    漫画家だって、得手不得手がある。自分に出せない良さを、作画担当の漫画家に出してもらうってのも、原作者の仕事だ
    このタッグ、それこそ、ONE先生と村田雄介先生、柴田ヨクサル先生と蒼木雅彦先生に匹敵する
    内容は、タイトルのまんまで、人間の整体師・揉山圧子が、体に様々な不調を抱える妖怪を、手技で癒しまくる、って感じだ
    『エルフさんは痩せられない』と近しいが、あちらは、ダイエットが主軸であるので、潰し合う事にならず、ホッとしている
    圧子が、マッサージの天才じゃないってのがいいな。彼女の優れ、なおかつ、誇るべき才能は、相手が妖怪であったとしても「全力で癒したい」と思い、自分の実力の全てを注ぎ込める点だ。怯え、怯みながらも、不調の原因や、それに対応するツボは、人間と同じだ、と気付ける点は、さすがの一言だ
    偏見や差別意識を持たず、相手と向き合えば、大事な事が見える、だな
    どの回も最高の域に達している。その中でも、私が推したいのは、5揉み「女郎蜘蛛」だ。牝の妖怪の中でも一、二を争うほど有名で、なおかつ、実力もある女郎蜘蛛が恐ろしかった点、これまで何とか、お客さんを癒せてきた圧子が壁にぶつかる点、それらも印象的だが、やはり、千子さんのインパクトは強かった。先輩ってのは、一味も二味も違うもんだ。ぜひ、再登場してほしい
    この台詞を引用に選んだのは、グッと来たので。文字だけだと分かり辛いだろうが、実際、このシーンでは、圧子が自身の信念と向き合い、覚悟を決めている。そういう顔は、人種、性別、年齢、職種に関係なく、カッコ良く見えるもんだ。やっぱ、彼女には才能がある
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    投稿日:2017.09.11

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