【感想】永田鉄山軍事戦略論集

川田稔 / 講談社選書メチエ
(1件のレビュー)

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  • kivune

    kivune

    永田が思い描く理想の日本とは、政治的、経済的、軍事的に苛烈な国際競争にさらされながらも自主独立を堅持する国家である。しかし理想を達するためには、来るべき次期世界大戦を勝ち抜かなければならないことが確信されている。彼にとってその勝ち負けが、日本が国際社会において落伍者になるか、先頭集団にキャッチアップし続けるかの分かれ道であった。
    次期大戦は第一次大戦以上の総力戦になるという予想から、第一次大戦でドイツが敗北した決定的理由が探られる。それは軍事的なものに限らず、思想的、経済的なものが大勢をしめた。したがって日本での平時戦時を問わない国家総動員体制構築の重要性が語られる。
    当時の国際社会を冷静に見渡せば正しい認識なのかもしれない。しかし、このビジョンのイニシアチブを政治家が主導し得ず、ただ軍人が持ち続けたがゆえに、様々な国際的ハードルに対して武力解決の道を重ねてしまう失敗があったのだと思う。
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    投稿日:2017.09.03

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