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小森陽一 / 角川文庫 (3件のレビュー)
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知之介
他の本を読むあいまの「個読」で何ヵ月もかかって読み終えた。と言っても面白くなかったわけではない。そういう読み方を割り振っただけである。正直楽しい本だった。「道場破り」の高校での授業はとりわけ強く考えさ…せられた。私は小学校教師として国語で何を教えてきたのだろう。これほどのことができるのか。深い。まだ子どもたちの前にあった時に読みたかったと思った。 なお「個読」とは個室で孤独に本を読むこと。個室とはそうトイレのことである。もちろん造語なり。続きを読む
投稿日:2022.05.02
noborun63
このレビューはネタバレを含みます
国語という科目は、何をする科目なんだろう。入試に必要なだけの科目だろうか。国語の教科書で習ったことはほとんど覚えていない。受験勉強もほとんど時間を掛けなかった。旧ソ連では、文法を習う科目と、古典の名作を読む科目の2つに分かれていたそう。古典の名作を読む授業は、ちょっと羨ましい。
投稿日:2017.09.27
kuma0504
生の小森陽一さんに3度出会ったことがある。と言っても、3度とも講演会なので、一方的なのではあるが。何れも緊迫する情勢を受けての、時事問題を扱う会だったので、この本の趣旨(日本語論)とも、ホントの内容(…小森さんの数少ない自伝)とも、かなり違っている。つまり、小森さんの全く新しい面を知れて、この本とても面白かった。 小森さんの講演を1度聴いたことのある人はわかると思うが、同じ時間で、おそらく普通の講演会の内容の2倍の量を喋っていると思う(メモし難くてブロガー泣かせでもある)。つまり早口なのだ。そこから分かるのは、小森さんの頭の回転の速さ、そして早口でもなおかつ最後まで飽きさせない日本語の達人だったということだった。 しかし、勘違いしていた。コモリさんは、対象の観客と場所によって、喋り方を工夫していただけであり、なおかつずっと日本語にコンプレックスを感じていたからこそ、あそこまで「達人」になれたということだったのだ。 帰国子女の悩みに真正面からぶつかり、なおかつ、決してエリート畑だけを歩いて来ていないからこそわかる世界を見ていた、コモリくん。文庫本あとがきで、びっくり。在プラハソヴィエト学校の米原万里さんの2年後輩だったなんて。含蓄のある「あとがき」に、私はまだまだ小森さんを知らなかったのだなぁ、と思ったのでした。 まさか、小森陽一の文学アプローチが、構造主義からだったなんて、全く知らなかった。 もちろん、日本語論としてもたいへん優れている。私の「こころ」解釈は、小森氏とも、高校生のそれともかなり違うが、教科書とだいぶ違っていて良かったんだ、と改めて思ったのでした。 2017年8月15日読了続きを読む
投稿日:2017.08.23
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