【感想】その犬の歩むところ

ボストンテラン, 田口俊樹 / 文春文庫
(35件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
9
11
10
0
1

ブクログレビュー

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  • ぞの

    ぞの

    外国の本を和訳してるので文が非常に読みにくい。伏線期間が長すぎ、話が飛びそうで伏線回収に至るまで読むのがきつかった。
    イアンの無駄死にや、ルーシーの死、なんというか理不尽で胸糞悪い。話の展開が多いけど、登場人物の扱いが雑。
    ただディーンは生き延びた兵士で、闇を抱えつつも意志が強くてかっこいいなと思った。
    アメリカの地理が分かっていないため、少々理解できていない点あり。
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    投稿日:2024.04.20

  • avec toto

    avec toto

    GIVが助かったから良かったけれど、助かってなければ、本を破り捨てていたかもしれない。それくらい、この本を通じてGIVは、自分にとって愛しい犬になった。

    どこまでもアメリカンな所、どこまでもアメリカンな描写にはついていけなかったけれど、面白かった。

    それにしても、どうして一部の人間は、人間のために犬を犠牲にするのだろう?
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    投稿日:2022.10.06

  • H

    H

    戦争や貧困で傷ついたアメリカ人の再生の物語なので、アメリカ人の愛国心や反骨精神は興味深く読めたけど、復活のアイテムに犬を使わないで欲しい。
    最後には犬がヒーローみたいな感じでハッピーエンドにしても、犬はそんなもの求めてないと思う。

    と、辛口で評価しても面白かったことは否めない。ミステリーと言うほどの謎はない。どちらかと言えばロードムービー的。

    作者のボストンテランは覆面作家で性別すら謎だけど、最後に書評の人が「おそらく60代の女性」と推測してて、私は絶対男性だと思ったので、この人の他の本も読んでみようと思った。
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    投稿日:2022.09.11

  • komakiyo

    komakiyo

    2018年このミス海外編8位、本屋大賞翻訳小説部門3位。
    この作者の「神と銃弾」が読みにくかったのを思いだしてテンション下がったけど、今回はそれほどでもなかった。
    犬(ギブ)の一生が話の中心でいろいろな人と出会いながら流転の生涯を過ごす。出会った人たちがそれぞれ主役級で、その生き様が個性的かつドラマチックであり、ギブとの振れ合いが生き生きと描かれている。お話の流れが予想できず展開していき最後につながっていく構成もよい。
    犬に興味がない自分も楽しめた。
    ただ、少し文章が難解で読み進めるのが若干しんどかった。
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    投稿日:2022.09.03

  • マッピー

    マッピー

    このレビューはネタバレを含みます

    目次
    ・プロローグ
    ・父親
    ・息子
    ・海兵隊員

    飼い主への嫌がらせのためにさらわれたギヴ。
    さらったのは弟イアンとバンドを組んでいるジェム。
    父親に暴力で支配されて育った兄弟は、ミュージシャンになるために家を捨ててきたのだ。

    しかし、大嫌いな父と同じように暴力的になっていく兄ジェム。
    逆らうことができずに従っていたイアンは、しかし、ルーシーという少女と出会ったことにより、違う世界へ踏み出そうとする。
    ルーシーとギヴと一緒に。

    しかし、兄に別れを告げてからルーシーたちに追いつくはずだったイアンは、その後二度とどこにも姿を現わすことはなかった。
    失意のまま知人の家でイアンを待つルーシーに、カトリーナ台風が襲い掛かる。

    これが前半。

    後半は、9.11で姉を失った青年ディーンが、志願兵としてイラクに赴くものの、戦争の実態を経験することにより心に大きな傷を受け、死を思いながら車を走らせていると、衰弱しながらも虐待されとじこめられていた小屋から逃げ出してきたギヴと出会い、ギヴの本当の飼い主を探す旅に出る話。

    文体に癖があるので、とっつきにくく感じる人もいるかもしれない。
    けれどこれは、イラク戦争で疲弊してしまったアメリカという国に、犬という姿を借りて、夢や希望や小さな奇跡などを思い出させてくれる作品なのだ。

    だからすべての謎が解明されたわけではない。
    大切なのは、その犬の歩んだところには交流があり、犬を救おうとした人たちが結局犬に救われている、ということなのだ。
    前半、良い人たちに起きる悲劇が辛くて、読み通せるか?と思ったけれども、最後まで読んでよかった。

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    投稿日:2022.09.02

  • sunnyvale

    sunnyvale

    原題「Giv: The Story of a Dog and America」が示すとおり、ある犬-Givが人から人へと旅するのを追うことでアメリカという国、そこで起こった悲劇の歴史、そこに住む人々の魂を描いたロードムービーのような物語です。
    プロローグに「この物語は伝統的なやり方では語られない」とあるように、初めて読む構成でした。とは言っても難解ではなく心にすっと入ってくる。最後には全て回収されるので途中でやめずに読んでほしいと思います。

    ディーンとギブが出会うシーンや登場人物の大半は作者の実体験や実在の人物がヒントになっているそうです。帰還兵が身近にいる国、アメリカを知ることができる作品です。
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    投稿日:2022.07.30

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