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日富美信吾, こもわた遙華 / 講談社ラノベ文庫 (1件のレビュー)
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gaia-kanata
このレビューはネタバレを含みます
主人公は死後、「異世界への転生をコーディネートする人々が暮らす世界」にたどり着き、転生を保留して自身もさまざまな世界の死者たちに転生を斡旋する仕事をこなしはじめます。 本作のスポットは「死んでから転生するまで」という非常にマニアックな部分にあたっていて、そこがおもしろいところです。転生は「生前の行いによって転生後の人生の質が決まる」「自殺をすると良い転生はできない」など、これまでの無条件な異世界チート転生ではあまりみられなかった独特の制約のようなものがあります。希望する転生についての面談、転生先となる世界への訪問、転生先の創造主への挨拶など、不動産仲介のような手順が存在し、死者が転生コーディネーターのキャパシティを超えると部署が新設されたりと事務的な運用です。 展開が、いいとこ取りな傾向はありますが、読み手の予想を裏切る展開へ持って行くことができれば、いっそう面白くなっていくのではとおもいます。 最後に、たいへん個人的な意見ですがかわいかったスライムのレンちゃんがなぜかエルフ化してしまったのがすごく残念でした。彼女はきっと「好きな人と同じ姿で生きること」を願ったのでしょう……。
投稿日:2017.05.07
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