【感想】朝鮮儒教の二千年

姜在彦 / 講談社学術文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
0
1
0
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • ujikenorio

    ujikenorio

    このレビューはネタバレを含みます

    姜在彦『朝鮮儒教の二千年』講談社学術文庫、読了。本書は朝鮮儒教二千年の歴史を丹念に描き出した労作。中日と対比し朝鮮儒教の独創的展開と東アジア的普遍性を浮き彫りにする。圧巻は李氏朝鮮の朱子学受容と鎖国と開国への経緯。経世済民と切り離された形而上への惑溺は他人事ではなく示唆に富む。

    本書は儒教とは何かから説き起こし、儒教を通して朝鮮史を俯瞰するが、著者の記述は学に留まらない。儒教を糸口に、東アジア諸文化との交流の中から、朝鮮半島の独創的な歴史を浮かび上がらせる。その意味で優れた「朝鮮の二千年」を描く朝鮮史ともなっている。

    俗に韓国は「儒教の優等生」と評されるが、その経緯と内実に関しては殆ど知らなかった。本書は具体的事実に従い「目から鱗」を落としてくれる。個の世界と共同の世界は本来別々のものではない(「修己治人之学」)。その意義を新たにしてくれる名著といってよい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2013.06.18

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。