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山室恭子 / 講談社現代新書 (11件のレビュー)
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osawat
この本はおもしろい。50年に一度の借金棒引きの意味。 幕府の役人も武士だけでなく、町人の生活安定のためにいろんな施策を実施していたのだな。 ただ、やはり、武士だけだと、頭でっかちなので、町年寄のアド…バイスとか、実際の経済分析から新施策を考案したり。続きを読む
投稿日:2018.11.14
ムカイ
活字化された史料から近世の経済や金融の記事をつまんできて、主に寛政年間の経済政策立案過程や、元文から文政までの貨幣改鋳についてまとめた本。 定信政権が棄捐令、物価引き下げ令、七分積金、町会所設立とい…った政策をどのように作り上げていったかを追っているところは割と面白い。教科書だと単語を覚えるだけで終わるけど、それぞれの政策が絡み合っていたことがわかって興味深い。 ただ全体的に納得できないところが多い。借金帳消は50年に一度、世の中のリセットとしての貨幣改鋳、貨幣改鋳の目的は出目の獲得にあらず、均衡関係にあった公儀・武家・商人、などなど議論を単純化しすぎている。「金銀不融通」「国恩」といった言葉の理解や、幕府が紙幣を発行しなかった理由など、違和感を覚えるところも多々ある。 文章そのものも砕けすぎていて、読みづらいを飛び越して不愉快。全体通して軽薄に見えるし、むしろ内容の信頼性を損なう。こういった書き方は勘弁してほしかった。続きを読む
投稿日:2018.09.14
saga-ref
歴史学者がゲーム理論に出会った結果、享保、寛政、天保の三大改革がおよそ50年に一度行われた借金棒引き令を、こんなにも面白く見ることができる本が生まれた。貨幣を改鋳する幕府。幕府が利益を得んがための施策…と誤解されていたが、小判の退蔵をさせないため崇高な思いがあったことに感動すら覚える。金銀について「この世上の宝を、一己の私として占用し、こっそり隠し置くなんて心得違い」の一文に賛同。金は天下の回りものなのだ。もっとも銀行業のなかった江戸の話ではあるが……続きを読む
投稿日:2017.08.31
arafunesan
このレビューはネタバレを含みます
2013/12/10:読了 おもしろかった。 昔は、銀行が無かったので、お金が商人(金持ち)に止まってしまう。 お金の量が減ると、経済が縮小する。 小判や金・銀貨幣を、改鋳すると宣言することで、商人が手持ちの お金を使う(土地や新規ビジネス)ように仕向けることで、結果的に 改鋳により経済が拡大する。 棄捐令も同じ仕組み。 武士の借金がかさむと、経済が回らなくなる。 商人とのバランスを取りながら、商人・武士も貸借をいったん クリアして、新たな経済が回るようにするためのもの。 借金が多すぎれば、結果としてお金が循環しない。
投稿日:2013.12.11
深川ふらふら遊覧記
ちょいとくだけすぎでしょう、と感じるところが多いし、ゲーム理論もそれほど応用されているとは思わない。が、面白い本である。まあ、これくらいのページ数ではこんなとこでしょう、納得しました。 内容的には、大…変真面目な研究で、近世日本経済史、政治史、に関心のある方、政治・行政に関心ある方、また、江戸幕藩体制下の社会に関心ある方にお勧めです!続きを読む
投稿日:2013.12.05
rinoume
江戸幕府の経済政策について、噛み砕いて書かれている本。寛政の改革については秀逸。 歴史ものについてはめずらしく、数字データや統計グラフが多い
投稿日:2013.10.21
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