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売野機子 / バーズコミックス (1件のレビュー)
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『黒犬』の優樹
うーん、微妙 「買ったのは失敗だった」と思うほどではない、そこは確か だが、「この作品に出会えて好かった」って喜びに打ち震えなかったのも事実 「面白い」と「つまらない」、どちらかに分けられない、っての…が正直な感想 少なくとも、今の私には“響いてこない”作品集だった もしかすると、心の具合が違っている時であれば、心を揺さぶられ、ファンになれたかも知れないな・・・ 売野先生には申し訳ない事をしてしまった だが、収録されている6つの短編全てが、目が滑り、心に張っている網を擦り抜けていったわけじゃない 「おれが美しいと思うもののために」、この一編だけは、なぜか、私の心に強く染みついた この『クリスマスプレゼントなんていらない』の感想を拙いなりに書こう、と思ったのも、この一編は良かった、と言いたかったからだ、売野先生に対し どこがどうイイってのは巧く言えないのだけど、どこにでもいそうな男子高校生の一夏が、儚げなようでいて骨太さも感じさせる描かれ方をしていた 何に対して美しさを感じるか、何に一度だけの青春を懸けるか、それは人それぞれ カッコ悪い自分と本当の意味で向き合える時期、それが学生時代の青春。直感を疑わず、つまらない常識に邪魔されず、自分が行きたいゴールへ全力疾走が出来る そんな青春時代に自分の中で譲れないモノを見つけられると、生き方が大きく変わってくる気がするな この台詞を引用に選んだのは、売野先生の人となりが、何となく視えたからだ。もちろん、私の勘違いかも知れない。けど、漫画家の個性が最も濃く出るのは、キャラクターのコトバ。きっと、売野先生は、漫画を足掻きながら描き、自分だけの美しいモノを探しているんだろう。不安はあるけど、祥伝社から出ている、『売野機子のハートビート』も買って、読んでみようか。もしかすると、響くかもしれないし続きを読む
投稿日:2017.02.25
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