【感想】世界の食べもの――食の文化地理

石毛直道 / 講談社学術文庫
(2件のレビュー)

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  • takashiyamazakib

    takashiyamazakib

    20190905
    文化人類学観点から食文化を俯瞰した作品。著者が述べている通り、食の見取り図を作りたいということから始まった作品で、本人がよく食べ、見て、研究している姿が素晴らしいとともに羨ましい。私も実際に見て食べてみないと始まらないので、是非とも色々な食文化に触れてみたい。
    国や地域ごとにどういう特色があるかという点は以下にまとめている。

    //MEMO//
    食文化研究から世界を見るという、自分の好奇心の根源。
    美味しいものを、より美味しく食べるために。色々な知識を持ちたい。

    〈朝鮮半島〉
    ・キムチと塩辛
    ・濁酒=マッコリ
    ・肉料理に合う、唐辛子やニンニクが発達。
    ・冷麺

    〈中華料理〉
    ・ヨーロッパ料理と並ぶ世界に広まっている料理。
    ・火を使う
    ・蒸す料理。饅頭
    ・かつては、儒教の影響で男女別に食事をとる
    ・薬膳の思想

    〈東南アジア〉
    フィリピン料理
    ・インドと中国の中間地点
    ・サフランなどの香辛料
    ・マレー系=ココナッツ、レモングラス

    シンガポール料理
    ・ニョニャ料理
    ・インド系、マレー系、中国系の独自進化
    ・湾岸が多いことから魚料理

    マレーシア
    ・イスラム系、中華系の多民族
    ・ハラム=イスラム教で禁止されている食品。豚肉や酒など。
    ・ハラル=イスラム教で寛容されている食品。

    インドネシア
    ・米主食=ナシゴレン
    ・ターメリックなどのスパイス
    ・モルッカ諸島=香料諸島
    →コショウ、シナモン、ケイヒ、チョウジ、ニクズク
    モルッカ諸島はチョウジとニクズクの産地

    〈オセアニア〉
    ・根菜植物
    ・ココナッツ、ヤシ

    〈マグレブ〉
    =西アジア、中東アジア、北アフリカ
    ・クスクス
    ・パン

    モロッコ料理
    ・バステーラ
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    投稿日:2020.08.29

  • tsune105

    tsune105

    シビレれた。一見ヨーロッパ の研究が乏しいが、著者の類いまれな胃腸を駆使したフィールドワークに基いた、寿司、主食としての米、麺、パンに関する研究結果が、アジア圏と世界との比較としての食事を学ばせてくれた。

    つまらん美食家の作文を駆逐するぐらい、一読の価値はある作品。
    まさに、食の研究のスタンダードとも言うべき内容だと思う。
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    投稿日:2019.11.18

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