【感想】お金の流れで探る現代権力史 「世界の今」が驚くほどよくわかる

大村大次郎 / KADOKAWA
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
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ブクログレビュー

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  • kohamatk

    kohamatk

    1859年に、アメリカのペンシルバニアで世界で最初の大規模油田が発見された。その後、アメリカは各地で大規模油田を発見・開発し、世界最大の石油産出国となった。第一次世界大戦では、戦闘機や戦車、潜水艦が導入され、それらの動力として石油が用いられたが、連合国側の石油のほとんどをアメリカが賄った。

    1945年2月、アメリカのルーズベルト大統領とサウジアラビアのイブン・サウド国王は極秘会談を行い、サウジアラビアは石油取引の決済を全てドルで行い、アメリカはアラブの王国が他の国や勢力に脅かされた場合は、軍を出動させて守るという確約をした。

    東西冷戦中のアメリカは、軍備増強と西側陣営内の国々への支援などで財政が逼迫していたが、冷戦の終結によって、さまざまな経済的負担が大きく削減され、西側陣営の国々に強権的にモノが言えるようになった。

    中小小売店の保護などを目的に、一定面積を超える出店を届け出制で規制していた大規模小売店舗法は、トイザらスが計画していた新潟市への第1号店出店の見通しが立たないままになっていたことから、1990年の日米構造協議において撤廃を要求されたため、翌1991年に、それまで大型店の出店を扱っていた商業活動調整協議会を廃止する改正法が成立し、各地で大規模なショッピングセンターの進出が進むこととなった。

    1990年、日本は赤字国債の発行ゼロにして財政の健全化を達成していたが、史上最悪の財政赤字に苦しんでいたアメリカから内需拡大を要求されて、海部内閣は10年間で430兆円の公共事業を行うと約束した。これは、村山内閣の時に630兆円まで上方修正され、財政赤字の原因となった。
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    投稿日:2023.07.04

  • bookaholic

    bookaholic

    先日読んだ同著者の『世界の歴史』の最終章に当たる部分をフォーカスしてより掘り下げた本書。

    お金の流れという観点から今の世界情勢の経緯が分かる。
    興味深かったのは第二次世界大戦で、ソ連が枢軸国側に回る可能性があったっていうこと。ヒトラーがソ連に宣戦布告していなかったらどうなっていただろうか。今の世の中と大きく変わっていただろう。続きを読む

    投稿日:2022.10.08

  • satomin10

    satomin10

    近代〜現代の戦争、金融危機、冷戦、紛争の背景や、今の日本が置かれている状態について、お金の視点からよく理解できる本。
    世界で起こっていることの捉え方・ものの見方②とても役立つ。

    投稿日:2021.08.29

  • 小野不一

    小野不一

    厳密に言えばオランダは後発組で、八十年戦争を経てスパインからの独立を果たした。トルデシリャス条約はスペインとポルトガルで世界を二分することをローマ教皇が認めたものだ。後(おく)れを取ったイギリスとフランスが帝国主義を席巻するのだから歴史の有為転変を思わずにはいられない。
    https://sessendo.blogspot.com/2021/07/blog-post_17.html
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    投稿日:2021.07.17

  • surakui

    surakui

    物語ではなく金の流れでこうなった!と話ごわかりやすくまとまっている本。
    全てがファクトかというと、一応疑ってみたほうがいい気はする。

    投稿日:2020.10.22

  • mannz

    mannz

    非常に面白かった。
    この本で近現代のお金の流れ、歴史をふりかえることで、
    昨今の世界のニュースの背景を深く理解出来た。

    投稿日:2020.10.21

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