【感想】はじめての認知療法

大野裕 / 講談社現代新書
(43件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • 文海胡

    文海胡

    友人からもらったこの本「いつか読もう」と積読状態だったが、ある日ベッドまわりを片付けていたら出土!
    発達障害で考えに偏りがある鬱の息子に読ませたい、しかしその前に私が、と読み始めて私が救われた。
    気持ちが落ちているときなど、ついつい悪い方向に思いを巡らせてしまいさらにどんより・・・そんな連鎖を断ち切れそう。
    いまさらながら、この本をくれた友人に感謝である。
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    投稿日:2023.07.22

  • 瑠璃色

    瑠璃色

    認知療法の入門書として「行動計画」「問題解決技法」「漸進的筋弛緩法」「アサーション」「コラム法」「スキーマ」など一通りを紹介している。幅広く分かりやすいが、語り口が少々厳しく、この本をセルフヘルプとして利用するには優しさに欠けるのが欠点。うつ状態の人は心がかなり弱っているのでこの本くらいの語り口でもつらく感じる。続きを読む

    投稿日:2023.06.14

  • ましなり

    ましなり

    悪い自動思考の止め方、リラックスの仕方など、メンタルが参ってるときの悪循環を断ち切る具体的な方法が紹介されている。

    理論的な背景の説明は少ない気がするものの、こういうのは四の五の言わずにやってみるのが重要なので元気が出てから他の本で補えば良い。

    心身が健康な状態というのはバランスが取れている状態、ちょっと崩れても修正できる状態なわけですが、普通は意識しないでやれていることなので、一回ある閾値を超えて崩れたら知識の習得と念入りな自己観察が必要になりとにかくたいへんである。
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    投稿日:2022.12.19

  • daiyuuki24

    daiyuuki24

    うつ・不安が軽くなる、こころが晴れるメソッドとは? 
    第一人者による認知療法入門書が登場! 
    「うつ状態になると、私たちは、何事も悲観的に考えるようになり、本来の自分の力を発揮できなくなります。意識しないうちに、悲観的な自分の世界に入り込んでしまっています。認知療法では、そうした悲観的な自分の世界から少し顔を上げて、現実に目を向けながら新しい考え方ができるように手助けしていきます」──本書より

    著者略歴
    大野/裕1950年、愛媛県生まれ。1978年、慶応義塾大学医学部卒。85年から88年まで、コーネル大学、ペンシルベニア大学に留学。国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長。日本認知療法学会理事長。認知療法活用サイト「うつ・不安ネット」発案・監修(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    うつ病などで悲観的に考えてしまい、どのように解決したら良いか分からなくなるので、可能な範囲で客観的に現実を見つめ直し問題に対処出来るようにするのが、認知療法の基本的な考えです。気持ちが動揺した時に瞬間的に浮かんでくる考えを「自動思考」といい、認知療法では「自動思考」の中にあるその人なりの「こころのクセ」スキーマつまりその人の基本的な人生観や人間観にある認知の偏りを修正し、日常生活の中を気づきを大切にしながら柔軟に対処出来るようにする考えを身につけるのが認知療法の目的です。
    認知療法の流れは、まず患者さんの性格や気質や生い立ちや発症のきっかけについて詳しく尋ねて患者さんのスキーマを明らかにし、スキーマのどこに問題になっているか、どのように治療するかを判断する。
    次に患者さんの問題を整理しながら、日常生活の中で達成感や楽しみを感じられる行動を増やしていく「行動活性化」、具体的な問題を解決するスキルを伸ばしていく「問題解決技法」、自分の気持ちや考え方を適切に相手に伝える「アサーション主張訓練」などの行動技法を用いて考え方のバランスをとり、鬱や不安を和らげる手伝いをしながら、自動思考と現実とのズレに気づき柔軟でバランスの良い考え方を身につける「認知再構成法」をするという流れです。
    認知療法について詳しく解説している認知療法入門書です。
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    投稿日:2022.12.16

  • tchov

    tchov

    10年以上ぶりに再読した。コンパクトかつ安価で読めるという点では2022年時点でも最良の入門書だろう。

    > そんなに簡単にポジティブに考えられるようになるなら、あなたも悩んでいないはずです。気持ちを切り替えようと思っても、それがなかなかできない。だから悩んでいるのです。(pp.23)

    のように、しんどさの渦中にいる人間に語りかけるような口調が優しい一方で、優等生的な感じが強い。表層にある自動思考を通して深層にあるスキーマにアクセスしていくという考え方は、いくら否定しようとも

    > 認知療法は、うつ病の人の間違った考え方を変える治療法だという誤解(pp.5)

    に漸近してしまう感がある。結局は社会適応を目標としてしまうので、この辺りはラカン派の持つ開き直りのほうが合う人も多いだろう。

    また、具体的な技法については分厚いぶんD.D.バーンズの『いやな気分よ、さようなら』のほうが手厚い。「はじめての」と銘打っているので本書で感覚を掴んで、具体的な部分はバーンズを参照したほうが良いように思える。
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    投稿日:2022.04.24

  • 官兵衛

    官兵衛

    他人の思考の癖はわかりやすいが、自分の思考の癖はわかりにくい。
    鬱になってからだとなかなか意欲が湧かないので、前知識として心得ておくと良いかもしれません。
    普段生活するにしても、俯瞰的で多角的な視点は非常に役立つので、一読の価値ありかと思います。続きを読む

    投稿日:2021.06.25

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