【感想】勝率2割の仕事論~ヒットは「臆病」から生まれる~

岡康道 / 光文社新書
(9件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
1
4
4
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • horinagaumezo

    horinagaumezo

    大手広告代理店の電通をやめ、日本初のクリエイティブ・エージェンシーであるタグボートを立ち上げ、数々のヒット広告を手がけてきた岡康道氏による、自身の経験に基づく仕事論。
    本書の内容は、広告業界に限らず、クライアントからの依頼を受けて仕事をする場合に参考になることが多いと感じた。特に、本書の冒頭で触れられているオリエンテーション(企業が広告の意図を制作側に説明すること。略してオリエン)の話が興味深かった。広告制作にとって、オリエンが最も重要なプロセスであること、クライアントの本音は(クライアントが言語化できてないがゆえに)しばしば隠されていること、制作側とクライアントとのコミュニケーションの中でクライアントの本音を見出し、広告で解決するための「設問」を発見することが必要であることといったことだ。
    一方、全体を通して、自己顕示的な部分や、昔はよかった的な論調が感じられたのが、ちょっと鼻についた。
    続きを読む

    投稿日:2017.11.25

  • 鴨田

    鴨田

    自分の働く業界とは全く関係ないが、よく知るCMのクリエイターだけあって、挟まれるCMエピソードが面白い。1日で読了。
    ペプシの桃太郎CMの話が一番印象深い。コカコーラの代替品というマイナスイメージをチャレンジャーというプラスに変える発想と手法(=アメリカっぽさから敢えて離れる)に関心。続きを読む

    投稿日:2017.10.23

  • ホトケ

    ホトケ

    新入社員研修時代の百円ライターの私は火しかつけられませんに感銘を受けた話やウソ日記をつけるなどなど、モノの見方の大切さを教えてくれる本。
    3つプレゼン案だして忙しいから全部は受けられませんので、とクライアントに言った小田桐さんスゲー!続きを読む

    投稿日:2017.06.03

  • wayog

    wayog

    ・CDに必要なもの。空気を読まない勇気。

    ・日常とは何気ない顔をしているけれど実はとてつもなく恐ろしいものをはらんでいるかもしれない、という発見が企画のベース。

    ・「見た人がうしろめたくなるような、そんな絵をとってください」
    という発注の仕方。気持ちをどうデザインするか。

    ・旅とは、演劇的な行為。自分をどう作るか。
    続きを読む

    投稿日:2016.11.13

  • 佐トー

    佐トー

    広告や企画を立てる際の考え方など参考になる内容が満載です。「情報や物販の流れは決定的に変わったけど、Webだけでイメージやブランドがつくられたケースを知らない」「表面に現れるアピールは、発信好きな人たちの限られたデータ」「商品と人を凝視するという思考法」「広告制作の仕事は陸上十種競技のようなもの」「広告コピーは文章を考える仕事ではなく、ものの見方を発見する仕事」「強い広告をつくるためには、意表を衝かなくてはいけない。それと同時に、それが本質を衝いていなくてはならない」「元来、広告とは不純なものである」続きを読む

    投稿日:2016.09.13

  • kinya3898

    kinya3898

    競合プレゼンの勝率2割だと~。
    元電通の敏腕クリエイティブ4人衆が独立して立ち上げた、17年間ずっと飛ぶ鳥を落とし続けてきたクリエイティブエージェンシーTUGBOATの総大将 岡康道がそう語る。

    ぜ、負けるのか?
    TUGBOATの広告作りポリシーが敗北に次ぐ敗北を呼ぶそうな。商品と人々の関係性を捉え直して、訴求するべき本質的なものを見つける。そして、そこにフォーカスしたクリエイティブを行なう。その手順に従えば、結果的にオリエンと全く異なる内容になることも度々。たいてい「そんなこと、頼んでましたっけ⁈」という反応が…。その一方で、2割くらいの確率で「おもしろい!」と言ってくれるクライアントと出会う。その2割に賭けて仕事をしていると。確かに広告作りには、クライアントの度量にかかる部分が大きい。企画をイエスと言わない限り、アイデアは陽の目を見ない。クライアントと共謀と言えるぐらいの関係の構築が出来れば、企画は俄然面白さを増す。この共謀とは、これから始まる広告が世間に衝撃をもって迎えられることをワクワクしながら一緒に待っている関係と喝破する。膝を叩いて大いに納得。

    250頁の中にはこれまで広告マンとしての歩み、広告ビジネスの現場、広告表現術、広告業界へ目指す若い人への檄、アイデアの引き出しの作り方、メガエージェンシーへの挑戦状…といった、いろんな側面が饒舌に真摯に語られている。

    仕事を次世代に引き継ぐとかバトンを渡すなんて、そんな使命感は糞食らえ!拡大の一途をたどるシルバーマーケットの広告作りの担い手は若手ではなくベテランであり、企画の跳躍力は年齢とは関係ない!と50代後半のCMプランナー岡康道はますます意気軒高に語り、咆哮する。大いに元気と勇気をもらえた本。
    続きを読む

    投稿日:2016.09.13

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。