【感想】ぼくが発達障害だからできたこと

市川 拓司 / 朝日新書
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
5
8
4
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ブクログレビュー

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  • はんな

    はんな

    このレビューはネタバレを含みます

    私は「つまずいたり、迷ったりしたときに読むノート」を作っています。

    こちらの本には、ノートに書き出したくなる言葉がいくつもありました。

    「生まれてきてよかった(母さん、ぼくを産んでくれてありがとう!)他の誰でなく、この私に生まれたことが嬉しいの」と著者は述べています。

    私は、生まれてきてよかった、産んでくれてありがとうと思ったことが一度もありません。私にも障害があるのですが、著者のように障害のある自分を、それによって生じる不都合を肯定することができないでいます。

    私もいつか自分自身を認められるようになりたいと思いました。

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    投稿日:2021.05.08

  • 縋

    中高生の頃、大好きで読み漁った作家さん。愛があるけど切ない世界観が好きで。発達障害だったのか。
    人間の種類をサルで分けるの分かりやすかった。私はテナガザルではないと思ったけど。。
    さすがに一筋縄の人生ではなかったことがよくわかった。これだけ自尊心が強い発達障害の人(どころか普通の人も…?)なかなかいないのでは??
    やはり親に特性を否定されることがなかったというのが大きい気がする。それ以外にも色々あって、機能不全家庭ではあっただろうけど。

    市川さんの小説が、同じように高度に発達し必要以上にカテゴライズし常に忙しい社会に馴染めずに毎日苦しくても生きている人の居場所になっているというのは本当にそうだと思った。わたしもその1人。考え方とか共感しっぱなしだった…!

    エネルギー(活力)の出し惜しみはしない。腰が重くなり、奉仕されたがるようになるから。
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    投稿日:2019.12.10

  • あんみつ/胡桃院

    あんみつ/胡桃院

    「だから君たちも僕のようにがんばれ」という旨の記述が、これっぽっちも出てこないのがいい。生きづらくて苦しんでいる者にとって、そういう上から目線が一番の地雷だということを、著者はちゃんと分かっているんだろう。続きを読む

    投稿日:2018.01.08

  • 京都精華学園中学高等学校メディアライブラリー

    京都精華学園中学高等学校メディアライブラリー

    『いま、会いにゆきます』の作者が語る発達障害。記憶力が悪く、いつも先生からにらまれていた多動児の僕が、なぜ世界的なベストセラーを書くことができたのか?自らの傾いた個性を「障害」と認めたことで、前向きにとらえられた体験談を綴っています。続きを読む

    投稿日:2017.07.11

  •  project万巻

    project万巻

    このレビューはネタバレを含みます

    実は、市川拓司さん大好きなんです。
    「いま会いに行きます」「その時は僕によろしく」など、一体何冊買って友達にプレゼントしたことか。
    なんでこんなに私はこの人のことが好きなんだろうと思っていました。

    その謎がこの本を読んで解けました。

    もともとこの市川さんという方、川村元気さんのようにプロデューサーや広告代理店から上がってきたような方なのかなと思ってたんです。
    だから、恋愛あり親子愛あり友情あり、SFのような展開あり、びっくりさせるようなオチがあり、というてんこもりのエンターテイメントに富んだ小説が書けるんだなと。

    全く違ったんですね。

    彼が描いている主人公は彼そのものであり、波瀾万丈なエピソードは彼の妄想から来ている。アスペルガーとADHDがミックスされた側頭葉型の発達障害だそうです。
    でも面白いのが、先生によりますと「きちんと家庭生活も送っていて作家というある程度のステータスのある職業をこなしていると障害じゃない」そうなんですね。
    本人が社会的に適応できないような何かを抱え
    ている場合でないと障害にならないそうです。

    この場合は「発達障害」と言わないで「発達特性」と言うんですね。

    彼を支えたのは「愛」。
    月並みな言葉かもしれないけど、発達障害のある方とつきあうのは並大抵ではない。
    人間関係の凸凹は誰にでもあるけれど、その「凸凹」の穴を埋めるのに、腕一本をぐっと突っ込んで埋めなければならない。
    自分が身動き取れなくなるのだ。
    愛を注いでくれたお母さま、奥さまがあったからこそ、彼は発達「特性」でいられたんだ。

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    投稿日:2017.07.04

  • 本屋のガー

    本屋のガー

    市川さんの「偏り」っぷりは半端ではないですが、語り口に悲壮感はなく、むしろちょっと誇らしげ? あくまで客観的、ユーモラスな調子なので読んでいて清々しい。共感覚やトランス体質のエピソードは、そんな世界もあるのか! と驚かされます。

    発達障害でない人のことを「定型発達者」というのですね、初耳でした。この呼び方と(定型ってなんとも)、たぶんそうである自分に、一抹の切なさを覚えてしまう......? それくらい、市川さんのほとばしるポジティブは打撃力大。
    発達障害の人も定型の人も、だれが読んでも元気をもらえます。
    続きを読む

    投稿日:2017.04.02

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