【感想】中卒の組立工、NYの億万長者になる。

大根田勝美, 田邊雅之 / 角川文庫
(3件のレビュー)

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  • Daisuke Yamaguchi

    Daisuke Yamaguchi

    『中卒の組立工、NYの億万長者になる。』/大根田勝美

    長野県の工場で汗まみれになって働いた中卒入社の組立工が、アメリカに渡り、誰もが羨む資産家に成り上がる、著者自身の自伝的ビジネス書。

    中卒で、オリンパスに入社。独学で英語を猛勉強し、海外駐在員に大抜擢。その後、アメリカで内視鏡ビジネスの基盤を作るも、低学歴を理由に幾多の壁が立ちはだかる。そんな中で著者は、悪戦苦闘しながらフリーの営業マンとしてベンチャービジネスに乗り出す…

    p127
    苦境に立たされても、それをバネにして進んでいけばピンチは逆にチャンスに変わる。
    人間というものは本当に追い詰められない限り、思い切った決断を下すことができない。その意味で、「チャンスの神様」は、逆境に陥った時にこそ顔をのぞかせ始めるのである。

    その過程で築いたビジネスモデル、そして結果的に得られた巨万の富。その生きざまは「成功をつかむための法則」であり、「誰でも億万長者になれる究極の教え」に他ならない。
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    投稿日:2019.04.05

  • 乱読ぴょん

    乱読ぴょん

    『本格小説』に出てくる東太郎の"モデル"という人の自伝。そのことは、ご本人が「あとがき」で、こう書いている。

    ▼「…『本格小説』は長い長い序章で始まるが、あそこに出てくる東太郎という主人公は、オリンパスの駐在員としてアメリカに渡ってから独立を果たすまでの私である。
     もちろん小説だから一種のフィクションではあるが、実話もたくさん出てくるし、水村さんはご自身のご家族に関しては実際のエピソードを盛り込まれているので、どこまでが本当でどこからが創作なのかを判断するのがよけいに難しい」(p.219)

    あわせて、『本格小説』では東太郎が日本人女性と中国人男性との間に生まれてきたとされているが、「私は正真正銘の日本人であり、日本人であることに誇りを持っている」(p.219)とも。

    水村美苗が「文庫版に寄せて」として巻末で、大根田さんの話を使う承諾を得ようと手紙を出すと「小説なんだから、好きに書いていいんじゃないですか」(p.235)とすぐに国際電話で返事があった、と書いている。

    たしかに、細部のエピソードは『本格小説』と重なるところもずいぶんあった。大根田さんが英語を勉強したエピソードは、小説以上におもしろく、またすごいなと思った。

    東太郎と大きく違うひとつは、大根田さんはアメリカへ渡る前に結婚した妻の淑さんがいて、アメリカへ駐在して1年後に呼び寄せてからずっと、大根田さんがオリンパスを辞めて独立しようというときも、その後のいくつかの転機でも、淑さんが一貫して大根田さんについていっていることか。

    大根田さんの自伝のキモは、4つの章のタイトルどおり、「ビジネスのタネは道端にあり」「チャンスの神様の前髪をつかめ」「群れの中のエリートより一匹狼になれ」「会社を「売る」ことこそ最大のビジネス」というところにある。

    私は『本格小説』への興味で読んだので、「誰でも億万長者になれる究極の教え」(文庫の裏表紙に書かれている文言)にはあまり関心はなかったけれど、久しぶりにこんな「ビジネス」方面の本を読んで、自伝であろうと小説であろうと一人の人が生きてきた道はやはり興味がもてるし、まるで別世界ではあるものの億万長者といわれる資産をもつ人がアメリカという国でどんな言動をするのかという点もおもしろいと思った。

    (5/31了)
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    投稿日:2014.05.31

  • totssan

    totssan

     タイトルどおりの人生を振り返った、氏の自伝。後書き、帯にあるような法則はどうでも良く、単純にトレースするように読んだ。氏のような生き方に憧れることは正直ない人も多いだろうが、刺激に富む数々の事例は、読むだけでも活力UPになると思った(自分はそうだった。こういう人もいるんだ、という思いで)。なので、各章末のまとめみたいな記述は一切不要ではと感じる。
     こういう偉大?な立志伝も面白いが、もう少し身近な、例えば数10~数1000人規模の会社の課長、部長になった人の半生記というのも良いのでは、よくわからん感想になった。
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    投稿日:2013.08.31

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