【感想】蘇我氏の古代

吉村武彦 / 岩波新書
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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4
3
3
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ブクログレビュー

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  • だまし売りNo

    だまし売りNo

    蘇我倉氏は蘇我氏の中で朝廷の蔵に関係した一族である。蘇我氏は斎蔵・内蔵・大蔵の三蔵を管理することで勢力を伸ばした。蔵の管理は蘇我氏の本業という意識が蘇我倉氏にはあっただろう。それが自分達こそ蘇我氏の中心であるべきという感覚になる。続きを読む

    投稿日:2022.11.26

  • ktymknj

    ktymknj

    (借.新宿区立図書館)
    内容的には「蘇我氏を通してみた古代の氏族」とでもいった方がいいかも。古代の「氏」を考える時に参考になる意見だろう。ただ、どうも日本書紀をはじめ史書の記述を都合よく使っているようにも感じられる。新書版なので根拠等があまり詳しく書けないせいもあるのかもしれないが。あと、東アジア全体の視点が弱いような気がする。
    まあ、所詮「気がする」レベルでしか感想を書けないので批評にはならないのだが。しかし、最近受けたZOOM講座の「帰化人(渡来人)」関係もそうだし、古代史もいろいろな見方ができるということが改めてわかってきた。なかなか難しいが面白いところでもある。
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    投稿日:2020.07.17

  • norinabe398

    norinabe398

    古代史と考古学の生かをいかして蘇我氏の歴史を語る。特に、氏姓制度についての解説がとてもありがたかった。墾田永年について、これをもってこうちこうみんが始まるという著者の説とか改めて学んでみたい。倉本氏との違いも垣間見ることができた。続きを読む

    投稿日:2020.07.03

  • woody-kenji

    woody-kenji

    古代日本を代表する大豪族であるところの蘇我氏について書籍。
    蘇我氏だけではなく関連する古代氏族や天皇制についても述べられている。特に姓氏制については注目してかかれている。
    論述する上で必要な記述ではあるのだろうが、なんだか冗長に感じられた。
    本書ではないが、最近読んだ聖徳太子に関する書籍で、当時、蘇我氏が天皇位に相当する地位にあったのではないかとの論を目にした。そちらの方が納得感の得られる内容だった。
    続きを読む

    投稿日:2019.12.08

  • nekohoumu

    nekohoumu

    このレビューはネタバレを含みます

    古代ヤマト王権を外戚の立場から権勢を振るった蘇我氏の成り立ちから、その活躍ぶり、乙巳の変以後の蘇我氏、蘇我氏と藤原氏の興隆の相違点など、盛りだくさんのテーマで、飛鳥時代と奈良時代が語られていく。本当にこの時代、好きだなあと思う。奈良旅行の際には、是非とも蘇我氏ゆかりの地に訪れてみたいもの。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2017.07.31

  • 前太ハハ

    前太ハハ

    歴史上好きな人物は?と聞かれたら、藤原不比等、天武天皇、聖徳太子、千利休、と言うのだけど、それにしては蘇我一族のことはいつも気になるんですよね。
    利休なんかよりも定期的に蘇我一族の本の方が読みたくなるのです。

    この本は古代史好きな方のレビューを読んで興味を持ち、積読リストに入れていたものです。

    でも、全体的には巷で言われてる王道の意見そのままで、意外な主張はあまりなくちょっと肩透かしな感じでした。
    例えば、入鹿が上宮王家を滅ぼし自ら天皇になろうとしていた、とか、蝦夷は冠位を息子に与えた、これは明らかに天皇大権の侵害だ、とかね。こんな感じで専横が過ぎた為蘇我氏本宗家は皇族によって打倒された。ですって。さらっと事実のように書かれていてちょっと悲しかった(涙)
    そういう意味では前に読んだ遠山さんの「蘇我氏四代」の方が刺激的でした。

    とはいえ、もちろん勉強になったこともありました。

    例えば蘇我氏のルーツが葛城氏の分家っていうのは王道の意見だけど、その理由が分かりやすくて納得感がありました。
    →蘇我氏は父系でつながれた直系継承で、満智(マチ)-韓子(カラコ)-高麗(コマ)-稲目-馬子ー蝦夷ー入鹿まで続く。
    満智を百済の高官「木満至(モクマンチ)」と同一人物とみる説があるが、そうだとすると、その子が韓子、高麗と、敵国の名前になる説明がつかない、と言っていて、単純なことだけど随分納得感がありました。。
    こういう説明をしてくれた人が今までいなかったから、いつまでも蘇我氏は百済王家の末裔では?!という考えが完全には払拭できずにいたのよ。

    あとは、中臣鎌足が藤原姓を賜り、名負いの氏から律令官人として活躍しはじめたのと同じで、蘇我も石川に改姓することによって本宗家は滅亡したけれど傍系は官人として中央で活躍する場を得たのでは、というのには知っていたけど気が付かなかったので面白いなと思いました。ちょっと時代は遡るけど、物部、大伴など名負いの氏は結局は滅びていますからね。

    とにかく、蘇我氏の、律令国家成立までの古代国家の文明化に果たした役割は大きいのです!

    これからも、蘇我氏の謎、定期的に追って行こうと思います。。
    続きを読む

    投稿日:2017.03.30

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