【感想】恋愛詩集

小池昌代 / NHK出版
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
1
0
3
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • Masahiro Sera

    Masahiro Sera

    欲求ほとばしる生々しいものから、妹に詠む宮沢賢治の詩まで、いろいろ。

    始まりはすべて/続きにすぎない/そして出来事の書はいつも/途中のページが開けられている
    ヴィスワヴァ・シンボルスカの「一目惚れ」の一節
    これは深いと思った。
    続きを読む

    投稿日:2023.05.29

  • たご

    たご

    一見何気ない日常風景を切り取ったように思える詩も、恋が始まる瞬間を捉えたものかも…と考えて読むとまた違った面白さがあります。筆者の思う様々な形の恋、それらを気軽に楽しむことができる一冊です。

    投稿日:2022.05.12

  • まこと

    まこと

    このレビューはネタバレを含みます

    『通勤電車で読む詩集』の続編です。
    編者の小池さんは、「はしがきにかえて」で、
    「恋するひとは狂気のひとだ。彼らの目は中心を失い虹色になって輝いている。うらやましいがおそろしい。それはもはや、尋常な状態ではないのだから。恋は事件でなく、事故なのだと思う。そんな彼らに恋歌のアンソロジーを薦めてみたところで、読んでいる場合じゃないかもしれない。では恋歌を読むのは誰か。今日も明日も、一見恋とは程遠い現実のなかで、汚れにまみれながら生きている、わたしたちではなかろうか。(中略)
    これって恋愛詩?と思われるような作品も、ここにはさりげなく、混ぜてある。でもそれが、わたしの願う恋の姿だ。恋うとは遠いものに橋を渡すこと、そうだとしたら、詩のことばはみんな恋を生きている」と語られています。
    前編と同じくすべての詩に小池さんの解説付きです。

    私が好きだったものを挙げると

    「一目惚れ」ヴィスワヴァ・シンボルスカ
    なんて素敵な詩!と思いました。

    「報告」宮沢賢治
    たった2行ですが、確かにりんとした風景です。

    「樹下の二人」高村光太郎
    あまりにも有名な詩ですね。
    素晴らしいと思います。

    「夜のくちびる」大手拓次

    「未来」谷川俊太郎
    佐野洋子さんに宛てられた詩ですね。

    「プレゼント」三角みづ紀
    三角みづ紀さんの作品は何作か読みましたが、私もこれに一番惹かれました。

    「夢」茨木のり子

    「プレゼント」
    (前略)
    わたしたち
    本当は
    おらんひとなのかもしれんけど
    それでも
    このひとが大好きだ
    その事実にこころを殴られ
    わたしは
    不覚にも
    泣いてしまう

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.03.18

  • ひらっこ

    ひらっこ

    チョコを食べると脳が“幸せホルモン”を出すという。それは恋愛中のドキドキに似ているという声もあるそうで。
    これはチョコレートのような詩集です。
    「恋愛」そのものというより、恥じらいとか、浮遊感とか、官能性とか、恋愛中に味わう心のふるえを体感できる作品が詰まってます。

    この本では異質の作品なんですが、「住所とギョウザ」が衝撃で購入に至りました・・・!
    続きを読む

    投稿日:2017.09.06

  • knkt09222

    knkt09222

    恋のさまざま――はしがきにかえて

    I
    一目惚れ――ヴィスワヴァ・シンボルスカ 沼野充義 訳
    報告――宮澤賢治
    はい は楽しい いなかです――E・E・カミングズ 藤富保男 訳
    初恋★――吉原幸子
    「ニ」(あかしあは尽きないのに)――岸田衿子
    井戸のまわりで ヤニス・リッツォス――中井久夫 訳
    時こそ今は……――中原中也
    橋★――まど・みちお
    樹下の二人――高村光太郎
    わかれのかた★――江代 充
    ねむりねこと★――松井啓子
    夜の脣――大手拓次
    伝説★――会田綱雄

    II
    強い腕に抱かる――萩原朔太郎
    なめる/蛇★/未来★――谷川俊太郎
    プレゼント★――三角みづ紀
    とてもたのしいこと――伊藤比呂美
    欲望――ピエール・ルイス 沓掛良彦 訳
    無声慟哭――宮澤賢治
    薔薇の内部★――リルケ 富士川英郎 訳
    夜までは★/舌★――室生犀星
    男について★――滝口雅子
    住所――ソホラーブ・セペフリー 鈴木珠里 訳
    娘に――シャロン・オールズ 江田孝臣 訳
    かぜのなかのおかあさん――阪田寛夫

    III
    雷――林 芙美子
    秋の犬――村野四郎
    緑――左川ちか
    住所とギョウザ――岩田 宏
    おやすみスプーン★――正津 勉
    夢――茨木のり子
    沈黙II――ローゼ・アウスレンダー 加藤丈雄 訳
    あけがたにくる人よ★――永瀬清子
    貝殻骨――須藤洋平
    布良海岸――高田敏子
    そろばん/切符――中 勘助
    遅い★――新藤涼子
    好日――天野 忠
    はる なつ あき ふゆ――大岡 信

    恋の枝を燃やす――あとがきにかえて

    〈付〉詩人略歴
    続きを読む

    投稿日:2017.01.28

  • syiki

    syiki

    片恋、恋人、夫婦、死んでしまった相手、世界そのもの、母のようなもの。
    恋愛の形や相手はいろいろで、誰もがなにがしか考えたことがあるみたい。
    詩だからこそ描き出せる、官能的なイメージあふれる詩もいくつもある。
    印象に残ったのは松井啓子「ねむりねこと」、萩原朔太郎「強い腕に抱かる」、茨木のり子「夢」。
    続きを読む

    投稿日:2017.01.23

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。