【感想】マプチェの女

カリル フェレ, 加藤 かおり, 川口 明百美 / ハヤカワ・ミステリ文庫
(8件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • oyatsunori

    oyatsunori

    侵略者による先住民の大虐殺および軍事独裁政権による反体制派の弾圧(誘拐・拷問・殺害)というアルゼンチンの負の歴史が正面から扱われていることに伴って暴力描写も凄惨を極めており、恐ろしくはあったが大変勉強になった。「女装のゲイ」という翻訳は妥当なのか、原語でどのような言葉で表現されているのか気になる。続きを読む

    投稿日:2022.02.24

  • rafmon

    rafmon

    エグい描写もありながら、テーマは人間の残酷さを抉る所から、マプチェ族の血を引くヒロインと探偵が権力と戦うハードボイルドを描く。闇を抱えながらも再び立ち上がった人間は強い。せこい倫理観を超えた所に、真の生命力があるのだろう。続きを読む

    投稿日:2019.06.01

  • winder

    winder

    軍事政権による残虐行為の犠牲者。その犠牲者も、そもそもネイティブを虐殺して土地を奪った侵略者の末裔だったりしちゃう。深く考えさせられるアルゼンチンの闇を舞台とした追いつ追われつのアクション&バイオレンスにハラハラドキドキ。ジャナとルベンが心を通わせるシーンには涙腺崩壊。オススメされたときは分厚さに怯んだけど、読んだよかったです。続きを読む

    投稿日:2018.12.25

  • yasudawataru

    yasudawataru

    アルゼンチンにおける過去の圧政、軍事独裁政権、あるいはファシズム時代の負の遺産の発掘と同じく先住民族に対する差別をテーマにしたミステリー。フィクションには違いないが、アルゼンチンの暗黒部分が圧倒的なスケールで押し寄せてくる。

    次の殺人を防ぐための事実の調査が、結局次の殺人を生み出してしまうという負のスパイラルの連続。読んでいて気が重くなる一方だ。しかもその合間に触れられるアルゼンチンの酷い歴史とそれに紐づく警察や宗教界の対応。

    しかし、それでも次々読み進めてしまうのは場面転換や、ジャナやルベンが遭遇する少しの光が前向きに展開していくからだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2018.06.23

  • ikezawa

    ikezawa

    国の歴史に関わる事件といい
    マプチェ族の女、探偵の男
    深い傷を持つ二人が惹かれ合う構図

    あれ?オカシイな〜
    やだなぁ〜コレもしかして…
    探偵は女にモテるし…
    女は闇を抱えて強気だし…

    コレって「ドラゴンタトゥーの女」
    の縮小版かな…とか、序盤は嫌な汗を
    かいていたのですが
    作者に失礼でした。すみません。

    600ページというボリュームですが
    なんとも読み進めたくなる。
    第3部のタイトルページで鳥肌が立ちました。

    「ミレニアム」に手を出しづらいと感じてるあなたは是非コチラをどうぞ。
    続きを読む

    投稿日:2018.02.16

  • tybsk

    tybsk

    激烈。一言で表すとこの言葉かしっくりとくる。
    しかし、そうであるが故の儚さと美しさがあった。
    気概と闘志、どんな状況でも目を逸らさず、真っ直ぐなジャナ。軍事政権時代に弄ばれ、壮絶な拷問に耐えながらも憎悪を糧に生き続けたルベン。
    2人の生きる姿は、荒々しく獰猛であるのに、どう見ても美しかった。
    久々に読み応えのある本で、ズブズブにのめり込んだ。
    続きを読む

    投稿日:2017.09.06

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