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車浮代 / 文春新書 (8件のレビュー)
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Giorno
このところ春画ブームらしきものが来ているようだが、十年前に刊行された本作が先駆けになったのだろうか。日本文化の中で春画は平安、室町の時代からありふれてあった(需要があった)もので江戸時代になって隆盛し…た浮世絵文化と共に爛熟した歴史的経緯が分かりやすく解説されている。続きを読む
投稿日:2023.12.02
T.Maeda
一流の浮世絵師として認められる条件は「春画が描ける」ということであった。今の時代の規範からは春画浮世絵にふれることが出来にくい。しかし、江戸時代は大らかで春画を楽しむことが今ほど憚られるものではなかっ…たとのこと。 浮世絵師の腕を評価するという点からも春画とはどういうものであるかをこの本で知ることができるのは価値がある。 写楽の作品は、そういう観点で評価するとそれほどの質の高いものと言えるか...とう著者の指摘は面白い。作品数があまりに多くて評価が若干低いところにある国貞の春画の質からこの絵師を高く評価しているなども興味深い。(数ヶ月前に静嘉堂文庫で国貞展を観ていい作品と感じていたので、我が意を得たりの感覚にとらわれた)続きを読む
投稿日:2019.02.21
nira1013
全体的に、春画を取り巻く美術史とでもいうべき内容。 社会の動きは、今も昔も変わらない。 春画 ?一般の浮世絵と差別はない。一流浮世絵絵師が春画を描いている。 ?広く人気があった。 そば代と同等の低価…格。嫁入り道具にも。 ?お上の取り締まりはそれなりに厳しかった。 江戸幕府は倹約方針とともに風紀の乱れにも厳しかった。 「手鎖五十日」は想像以上に辛いようだ。 一方、現代では、写真が普及して、選択肢は多岐に渡るようになった。 絵だけのものは、ニッチな存在になっていく。→成年コミック。 その作者が、著名な一般マンガ家なんてことはまずない。 ただし、取り締まりは同様に厳しい。 4,5年置きに出版社への懲罰的な警察の取り締まりが行われているようだ。 続きを読む
投稿日:2018.10.29
reso100
1978年に生まれた岩佐又兵衛が浮世絵の始祖の由.菱川師宣,奥村政信,鈴木春信,月岡雪鼎,勝川春章,鳥居清長,喜多川歌麿,葛飾北斎,歌川豊國 國貞 圀芳,渓斎英泉らが作製した春画の一大歴史を詳しく解説…している.ここには写楽と広重は出てこない.それにしても,性に対するおおらかな気質を持った江戸時代の人々の雰囲気には感心する.例によって幕府は規制したがるが,したたかに生き延びる人々のバイタリティーは素晴らしい.続きを読む
投稿日:2016.06.05
riocampos
タイトルは意図的に「春画入門」になっているが、より詳しくすれば「浮世絵入門-春画を中心に」となろうかと思われる(著者あとがきにも「念願だった浮世絵の解説書を出せることになり、喜びもひとしお」とある)。… 私はさほど浮世絵を知らないので、浮世絵の入門書が欲しいと思っていたのだが、この新書はその要望に適うものだと思う。 研究者の著作ではないので、春画に関していわゆる俗説に傾いているきらいがあるものの、しかし入門書としてはさほど問題にならないと感じた。 成人であれば一読推奨。続きを読む
投稿日:2016.03.02
Teddy
春画展の予習復習に。 前半は浮世絵の基礎知識の説明で、後半に代表的な春画、浮世絵師の紹介。 春画展では混んでいてじっくり見れなかったものも、自分のペースでじっくりと。でも、電車の中で読むのはちょっと周…りに注意が必要かも。続きを読む
投稿日:2015.12.19
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