【感想】新装版 妖怪(下)

司馬遼太郎 / 講談社文庫
(9件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
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ブクログレビュー

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  • yasu129

    yasu129

    このレビューはネタバレを含みます

    上巻は面白かったけど、下巻は微妙だった…源四郎が2度も兵法修行したのに、結局延々と唐天子の幻術にかけられ続け、何者にもなれなかったというオチ。その間に御台所・富子とお今の戦いがあり、そこに源四郎も関わりはする、けど主役じゃない。将軍になれなくて良いから、せめて唐天子には勝って名のある人になって欲しかったな、これじゃ誰が主人公かよく分からないな、、という感じだった。
    解説曰く、室町時代の終焉をしっかりと描いているそうなので、物語としてではなく歴史書として読むならもう少し評価高くなるかも。(私は物語として読むので星2つで…)

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    投稿日:2021.11.16

  • そねこ

    そねこ

    初・司馬遼太郎作品。『妖怪』というタイトルから、もっと怪談もののようなものを想像していたが全然違った。乱世の様子を表現したかったのだろうか?初めて司馬作品を読むにしてはミスチョイスな作品だったかもしれない…。話が少し難解だった。結局実際のところ、妖怪というのは、唐天子のことではなく、日野富子の事?続きを読む

    投稿日:2021.05.08

  • yappinkun

    yappinkun

    室町時代末期、下克上の風潮が蔓延し、足軽、印地など無名の庶民が群がりでて、世の中が混沌する変革期。
    商品経済の発展過程であり、合理主義が浸透し始めたばかりで、幻術、妖怪の存在感ある最期の自他であった。
    この世界観とこの時代の歴史がうまくマッチしており、大変面白い作品となっている。
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    投稿日:2020.12.16

  • fumi19850511

    fumi19850511

    駄作だという評価らしいが、個人的には楽しめた。
    司馬遼太郎の味が出ていて、これが今新書で流行りの応仁の乱へ向かう流れなんだという勉強もできた。そりゃあ、坂の上の雲と比べるとかわいそうですぜ、旦那笑

    ということで、手元の集計では、司馬遼太郎の長編作品をこれにて全て読了。足掛け10年かかりました。
    トボトボした歩みも歩けばいつかゴールにたどり着くんです。
    あとは、短編とかエッセイをちびちび読みましょう。
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    投稿日:2017.05.29

  • 鴫

    このレビューはネタバレを含みます

    せっかく細川勝元も山名宗全も出てくるのだから、もうちょっと応仁の乱周辺をしっかり読みたかったなあ……と思ったりもしましたが、あの幻戯の感じとかは独特の気持ち悪さがあってなかなか楽しめました。
    ラストシーンの唐天子の「わしは遠くへ去る」と、腹太夫の(神も仏もあるものか)という言葉は、神仏とかそういったものが真剣に信じられていた時代の終わりの象徴なのかな、と思いました。ちょっとね。
    しかしこれが「坂の上の雲」の直前に書かれていたと言う事実がおもしろい。全然タイプが違ってて、その切り替え凄いですよね。

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    投稿日:2012.07.01

  • satop

    satop

     この小説を通して、だれが妖怪であるのかを考えた。表面上は、唐天子や指阿弥陀仏のことだと考える。しかし、彼らを操っていた日野富子や今参りの局が本当の化け物である気もする。日野富子に至っては、今参りの局を遠島にし、京都に関所を設け、私腹を肥やしている。彼の夫である足利義政も極貧の時代に銀閣寺を建てるなど、人間離れした感覚の持ち主である。誰が一体妖怪なのか。
     私は、筆者なのかと思案する。
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    投稿日:2012.02.15

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