【感想】仕事ができる人の「日本史」入門(きずな出版)

夏川賀央 / きずな出版
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  • yasz

    yasz

    タイトルの、「仕事ができる」「日本史」という文言に惹かれてこの本を手に取りました。日本の歴史を築いた人の考え方、その周りにいた人達の対応方法等、反面教師となることも含めて、先人の方の行動や考え方は、自分にとっては何らかの参考になると思っています。

    どんな時代にあっても、上司と部下、同僚との人間関係はあるので、彼らがどのように考えたのか、どのように問題を解決していったかを学ぶことは、私の今後の社会人人生にもきっと役立つと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本人の特徴は、狩猟採集民族でありながら、1万年以上の新石器時代という世界でも独特の「自然とともに生きる文化」によって生まれている(p25)

    ・なぜ、狩猟民族が土器をつくるのか、これは農業をする必要がなかったから。森の食材を集めて煮炊きをするために縄文土器を使う、これが東日本を中心に繁栄する(p27)

    ・農耕が始まったのは、農耕文化を持った民族が朝鮮半島から渡来してきたから、日本人の起源は、二重構造モデル(p31)

    ・纒向遺跡からは、王宮跡らしきものも発掘され、卑弥呼の王宮、墓という説もでてきた(p38)

    ・聖徳太子の貢献は大きく、1)国際的な地位向上、2)国内的な秩序の設計、がある(p43)

    ・日本は世界最古の王家が治めている国である、それ以外の世界の王家は皆、途絶えた。誰かが古い王家を滅ぼして、新しい王として君臨する歴史を繰り返したから(p55)

    ・天智天皇が後継者に指名した大友皇子を、天皇の弟だった大海人皇子が破り、天武天皇として即位した。これにより、王は「天皇」という称号を名乗るようになった(p56)

    ・中国から多くを取り入れたが、中国の王権を強くしていた肝心な制度(科挙、宦官=去勢した男官に宮廷管理をさせる)は取り入れなかった(p57)

    ・奈良、平安時代の政治史は、1)王権に取り入って、娘を天皇家へ輿入れさせる、2)ライバルは排除、3)自分自身は王権に代わろうとしない(p67)

    ・藤原清衡に始まる奥州の藤原氏は、朝廷に武力で対抗するのではなく、この地の砂金・奥州の馬を献上することで、実質的な独立国の地位を手に入れた(p79)

    ・ベンチャーとして独立した後に、全国の中小企業と提携を結び、大きな会社ですら従わざるを得なくするというのが、幕府の発想(p91)

    ・元が日本を狙った理由として、日本で産出する「硫黄」を押さえたかった、元の最新兵器であった火薬の材料で、これを仕入れて南宋を制覇したかった(p97)

    ・南北朝の合一は、1392年のこと。これにより室町時代が正式に始まり、15代200年に渡って幕府は存在する。南朝が北朝との合一を認めた形(p105)

    ・応仁の乱は、京都にいた守護たちが、山名軍と細川軍に分かれて、10年に渡って京都で争った。その間に将軍は銀閣寺で隠遁生活、武田・今川は独立政府を立ち上げ、朝倉・織田は守護の領地を奪った守護代もいる(p110)

    ・茶の湯を大名達が大事にしたのは、それが人間関係をつくる大きな手段となったから、茶室内では、身分の隔たりのない交流をしていた(p127)

    ・江戸時代の長い平和は、庶民がある程度の経済的余裕を持ち、歌舞伎などの興行を見に行ったり、出版物を購入することを可能にした(p155)

    ・江戸の町は7割は、庭園を含めた武家屋敷、残りの1.5割が神社仏閣、残りに人口の半分以上の庶民が住んでいた(p159)

    2016年6月19日作成
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    投稿日:2016.05.04

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