0
廣川まさき / 集英社学芸単行本 (9件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
"powered by"
katsuya
アラスカの最北端に暮らすエスキモーの村に滞在し、家族同然の仲となった日本人女性。ナルヴァルックというのは長老の奥さんの母親の名前をもらったもの。滞在中に見聞きし体験したことがとても丁寧に書かれていて目…に浮かぶような新鮮さ。また、自然の中で生きる民にも近代化の波が押し寄せているわけだが、そのことは否定も全面肯定もし難い訳で、その葛藤も伝わってくる。難しいのは承知の上で、一度は体験してみたい世界である。続きを読む
投稿日:2020.10.24
bluemoon1956
洗練された箇所とそうでないところのばらつきが気になる。内容がおもしろいところはぐいぐい引き込まれた。冒頭の問題提起が冒頭だけで終わっているのが残念。
投稿日:2014.01.20
tailsoup
このレビューはネタバレを含みます
女性である著者が一人でエスキモーの村に行き、そこで暮らし、そして目の当たりに見たエスキモーの暮らしを外から聞きかじったレポートではなく、彼らと一緒に暮らして書き上げた、いま現在のエスキモーの本当の暮らしです。 題名になっているナルヴァルックという名前は、住まわせてもらったエスキモーの母からもらった名前です。 この平和できれいな自然の中に暮らすエスキモー達に迫った核実験や核廃棄物を捨てられた土地に、昔から住んでいた彼らが同化政策で本来のエスキモーでなくなった生活をしているが、それでも彼らの中に残っているエスキモーの伝統や誇りを家族の中から体験した事が書かれているので、まるで読んでいて、一緒に鯨の生肉を食べている自分をイメージしてしまいました。 アメリカの文化や便利が入り込んで、彼らの生活が大きく変わってきているが、それが幸せな事なのか、また、そのままでいいとは思わないが何故、こんな政策で取り込まれてしまったのか、考えさせらル事も多々ありました。 写真はないけど、いろいろな事が読んでいて目に浮かんでくるようで、読みやすい女性の筆者の優しさとあわせて心地よい本でした。 かといって、上っ面でない、一緒に暮らさなければ分からないエスキモー達の生活や今がしっかりと伝わってくる一冊です。
投稿日:2011.10.03
cookingresearch
アラスカ物語のフランク安田を敬愛する著者がエスキモーと家族同然の生活をおくりながらエスキモーの人々が直面する現実を見据えた本。 福島原発の事故のあと せめて 辺境の 原始的な生活の本で心の洗濯でもしようかと何気なく購入したら いきなり最初から核の問題からはじまっており驚いた。 アメリカという国はなんて 困った国なんだろう。 クジラをとって 生活していた先住民の暮らしは今後どうなってしまうのであろうか。 麻薬やアルコールが若者たちを むしばんでいる様子もよくわかる。 これを読んでウーマンアローンも読みたくなった。 しかし 世界中に 出没していますね 日本人は。
投稿日:2011.04.04
powaro
30代の女性が単身、エスキモーの村で暮らし、エスキモーの名を貰い、彼らとともに捕鯨を体験する。彼らの生活や、深まっていく絆を描きつつ、捕鯨問題やエスキモーの抱える問題を浮き彫りにする。貴重なルポルター…ジュ。続きを読む
投稿日:2011.01.27
柴犬ミミ
エスキモーは野菜を食べないから、そのうんちはコロコロとしたもので、だからお尻も汚れなくてトイレットペーパーで拭く必要もないんだって。こんなことを経験しているぐらいエスキモーにとけ込むのはスゴいの一言で…す。水素爆弾の実験の計画や、原子爆弾の実験により汚染された土壌の処理による人体への影響という陰の部分はこの本を読むまで知りませんでした。地球温暖化に関しても、白人のメディアが多用する「シロクマが生活出来なくなっている」というセンセーショナルな映像ではなく、「温暖化ってそれはそれで良いんじゃない?」という視点も、エスキモー的なのでしょうか。ミックー(シールオイルに干し肉をつけ込んだもの)が珍味だそうです。酒に合いそうとのこと。是非、食してみたいものです。続きを読む
投稿日:2010.10.31
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。