【感想】この世界には有機人形がいる

蜈蚣Melibe / 太田出版
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
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ブクログレビュー

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  • zasetu

    zasetu

    同作者さんの「バージェスの乙女たち」について述べた二階堂奥歯さんの日記を引用しましょう。まったくもって私も同感でして。

    「身体改変マゾヒズムユートピア(ディストピア)ものとしては、世界で2番目の作品と固く信じているシリーズ。(1番目は家畜人ヤプー)。そして恋する乙女身体改変ものとしては世界一。」
    「蜈蚣Melibeは常識的なポルノの文脈を一顧だにせず、自分が表現しようとしているものに対して邁進している。その作品からは自分の描いているものへの確信が感じられる。そしておそらく彼はその観念を離れては生きていけないのだ。」
    (どちらの文章も『八本脚の蝶』《2002年8月11日(日)その1》からの引用になります。)

    奥歯さん、Melibeさん新刊出してますよ、もうだいぶ前になりますけれど。そしてやっぱり変わってないです、いい意味で。(ちょっとグロかったり政治的になったりしてます)
    「それしか書けない」と言ったらそれまでかもしれませんが、絶対的にその観念を貫く表現者は、私が最も尊敬する表現者です。私は蜈蚣Melibeさんの描く有機人形、大好きです(語彙力)。まわりからどう受け止められようと、貫くのです、自分を。
    楽しんで読んだと言うよりは、そんな感じでしんみりすらしてしまいました、が、蜈蚣Melibeさん、やはり良いです。良かったです。

    雑記)
    『ドールフォンを吹く蛇』…なるほどなぁ。あとがきからしても、かわいそうだなぁって感情の方が強くなってしまう…。アングルのバイオリンの少女を描くところ、好きです。有機人形と芸術性が結びつく(酷い人もいるけど)哲学的なテーマでした。

    『禁断のアンモフィラ』…展開は至ってシンプル。ですがこれはMelibeさんの筆致に圧巻な作品でした。アンモフィラちゃん…アノマロカリスちゃんをも凌ぐ存在と言及されていた通り、ある意味「バージェスの乙女たち」を越えたMelibeさんだからこそ辿り着いた存在だとも言えるでしょう。一番のお気に入りです。
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    投稿日:2022.07.27

  • 果糖

    果糖

    "脳まですすってェェ!!"などパンチラインが盛り沢山で楽しい。白石晃士『オカルト』的な第4話がベスト。コマ外の書き文字による作者の補足(及びツッコミ)と各短編の距離感が心地よく保たれている。誠実なあとがきを読まずとも伝わるものがあった。続きを読む

    投稿日:2022.02.15

  • ノーネーム

    ノーネーム

    渋谷の漫画サロントリガーでお薦めされ購入。内容はえげつないし、登場人物もゲスな人々ばかりなのに丁寧に物語が進むため、あまり嫌悪感がなく読めました。個人的にボクシングの話と移民デモの話が好きでした。

    投稿日:2015.12.08

  • nankado

    nankado

    なんと蜈蚣Melibeの新作単行本。絵柄はキレイになってるけど本質は全く変わってない。基本的にSFでコードウェイナー・スミス好きには通じるものが・・・。

    投稿日:2015.02.25

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