【感想】感謝知らずの男

萩尾望都 / プチフラワー
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
5
2
6
0
0

ブクログレビュー

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  • キじばと。。

    キじばと。。

    バレエ・ダンサーの青年レヴィを中心に、何人かの登場人物たちによって構成される連作短編集です。

    「感謝知らずの男」は、人と容易に打ち解けることのできないレヴィが、隣人になったモリスとミリーのカップルのおせっかいに困惑させられる話です。ほかに、レヴィのバレエを踊るすがたに魅せられて彼をモデルにしたいと申し出た写真家のアーチーと、その恋人だったガブリエラとの関係の変化をえがいた作品や、オリバーとローズマリィの恋をえがいた作品などが収録されています。

    レヴィが主人公の4編にくらべると、あとの2編はややコミカルな雰囲気が強いようにかんじます。どちらもたのしんで読むことができました。
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    投稿日:2021.09.10

  • knkt09222

    knkt09222

    このレビューはネタバレを含みます

    端麗な線……。

    レヴィがモリスとミリーからお節介を受ける話。
    ミリーが、
    「あたし……もう……好きに……なっちゃう」
    というところ、すごく可愛い洋服!
    それに対する、
    「女の子ってやわらかい。ぬいぐるみみたいだ」
    もすごく素直。

    カメラマンのアーチーとガブリエルに翻弄されるお話も、刺さる。

    ローズマリィとオリバーのお話。
    サンドラとアルノーのお話。
    ちょこっとレヴィが出演して、大人になっていたりして!

    @@@@@

    2011年1月に初読?、2016年7月に再読?で、今回三度目?。
    2016年7月のレビューをコピペしておく。



    端麗な線……。

    レヴィがモリスとミリーからお節介を受ける話。
    ミリーが、
    「あたし……もう……好きに……なっちゃう」
    というところ、すごく可愛い洋服!
    それに対する、
    「女の子ってやわらかい。ぬいぐるみみたいだ」
    もすごく素直。

    カメラマンのアーチーとガブリエルに翻弄されるお話も、刺さる。

    ローズマリィとオリバーのお話。
    サンドラとアルノーのお話。
    ちょこっとレヴィが出演して、大人になっていたりして!



    以下2021年10月に書く。

    ■感謝知らずの男 part1 32p
    ■感謝知らずの男 part2 32p
    ■オオカミと三匹の子ブタ 40p
    ■狂おしい月星 86p
    「ローマへの道」のサブキャラだったレヴィに焦点を当てたスピンオフ三部作。
    本編より先に読んでいたからかもしれないが、こっちのほうが好ましい。
    というか、本編がトラウマやらDVの繰り返しやらを描いているので息苦しいのに対し、こちらはいい空気を深呼吸したときのように染みわたる心地よさ。
    「ほっといてくれ!」と全身で訴えているレヴィを描いているのにこの読後感、すごい。
    もはや萩尾メソッドだと思うが、シグという「関わらない男」(おおむね目が細い)の安心毛布っぷりよ(「メッシュ」のミロンとか)。
    潔癖症の兄の存在感も、いい。
    「オオカミと三匹の子ブタ」でガラパゴスのイグアナに言及されるのでファンサービスかと思いきや、こっち(1991)のほうが先なんだとか(「イグアナの娘」は1992)。
    「狂おしい男」は第3弾だが時系列としては最初で、本書の中では最も切実。
    写真家アーチーの空虚と、それでもあのとき撮影を通じてテレパシーがあったんだと愛惜するレヴィは、ともに痛ましく好ましい。
    ここまでギリギリの感情の高ぶりは、なかなか得られるものではない。

    ■海賊と姫君 50p
    以下2編は独立。
    マッチョっぽいオリバーが実は……という。
    男が、女の引きずる過去を、更新する、という結構どうなんという話ではあるが、なかなかいい読後感。

    ■ジュリエットの恋人 52p
    過去の因縁があるのだが……まあそういう話よね、という。
    ロミジュリにはやはり取り組みたかったんだろうな萩尾先生。

    ◇エッセイ―レヴィのリアルな身体:篠田節子(作家) 4p

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    投稿日:2016.07.14

  • ざじ

    ざじ

    萩尾望都さん、竹宮恵子さん、名香智子さん、木原敏江さん、山岸凉子さん、森脇真末味さん、花とゆめ、LaLa、プチフラワーを踏まえてから、いわゆるオリジナルJUNE漫画系を手に取り、現在のリアルBLで舞い戻る、と言う段階を踏んでいる私ら世代は恵まれてるんじゃなかろうか。悶々としている思春期に、ど真ん中ド直球描写ではなく、匂い立つもので悶々さに拍車をかけて想像力を豊かにして貰い、割と肝が座ってくる大人になってからBLを与えられると言うのは。思春期でいきなりBLが目の前にあるのは幸運のようでそうじゃないかもなぁ、見えそうで見えない、判りそうで判らない所を想像力爆発させる、と言う経験はさせて貰えてないかもしれんね。豊潤に与えられると感覚は鈍麻する、それは自分の肉体に欲するがままにジャンクフードを与え続けて肥え太るのに似ている。溜まってしまう脂肪は「余分」でしかない。人は飢えているくらいが丁度いいと思う。摂取しても捨てる選択肢を持つ、食べたら食べ多分運動すればいい、と言うのに似てはいまいか。
    主人公のレヴィの存在感そのものが今で言うところのBLなのである。カップリングの塩梅や、シチュエーションではなく、人物そのものが…
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    投稿日:2015.05.23

  • せ。

    せ。

    萩尾望都の主人公は綺麗で抽象的なイメージが強かったけどレヴィは何だかリアルだったな。「現代っ子」って感じ。
    バレエを題材にした話。面白かった!

    投稿日:2013.03.21

  • noa0401ayabie

    noa0401ayabie

    ぼくは
    まだ持ってる
    あんたが
    くれたものを

    ハイド・パークの
    会話

    ばかばかしい
    ニースの別荘の
    ワナに はまった夏

    レンズの
    向こうの
    テレパシー

    投稿日:2013.03.12

  • misa

    misa

    不潔恐怖症の兄と不眠症の主人公レヴィが軸になって物語が展開する。表題作も秀作だが、『狂おしい月星』は帰らない青春のひとときを描いた佳作。若い人にぜひ読んでほしい。

    投稿日:2012.08.15

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