【感想】イリヤの空、UFOの夏 その3

秋山瑞人, 駒都えーじ / 電撃文庫
(38件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
10
16
7
0
0

ブクログレビュー

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  • kaoris

    kaoris

    夏休みはUFOが出るものだという新聞部部長・水前寺邦博の発言から、浅羽直之の夏休みは学校の裏山での張り込みに消費された。新学期前夜、浅羽はせめてもの想い出にと学校のプールに忍び込む。驚いたことにプールには先客がいて、手首に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った…。

    ----
    ※シリーズ4冊読了しての感想です。

    全体的に疾走感があり、アニメを見ているような臨場感のある文体や描写を楽しみました。最初はアニメ向きな内容だなと思って読んでいましたが、終盤にかけて味わう気持ちは、原作だからこそ感じることができるものなのかもしれません。
    もう戻れないあの特別な時間に、あの年齢の私ができなかった冒険。本の中の主人公は、あの時の夢や冒険心を次々に現実化してくれる。懐かしい気持ちと、憧れと。いろんな感情が織り交ざって、ワクワクしながら読み進めることができました。

    ☆一つマイナスの理由は、番外編や本編にあまり関係のないエピソードで疾走感が落ちてしまうことがあったこと、また、描写やセリフなどに「中学生の男子感」というか、(主人公が中学生の男子だからという意味ではなく)ちょっとやりすぎ感を感じてしまうことがあり、個人的な好みとしては楽しめない箇所があったからです。

    とはいえ、面白くないと4冊も読まないので、最後まで読ませる筆力とプロットの良さは確実にあったのだと思います。
    ただ最後は・・・。こういう終わり方だから良いという考えもあるでしょうが、私の好みとしては「アナザーストーリー」が欲しいですね^^。
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    投稿日:2022.09.15

  • らいら

    らいら

    このレビューはネタバレを含みます

    ずっと、主人公が情けない(シンジくんみたいな感じ)だなぁ、と思っていたら、最後、スゴイかっこよくなってびっくり。こんな展開を待っていたよ。スゴイよ浅羽。
    だが、4巻でエイリアンとの戦いの話や、作戦の詳細を描いてくれるのかと思っていたのだが、そうではなくて逃避行の話がメインになるのかな?というところがちょっと残念。

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    投稿日:2021.12.01

  • karasu10281028

    karasu10281028

     イリヤと晶穂の対決は、大食いバトル。飯のシーンは、フード理論的にもキャラの魅力が伝わるし、イメージしやすいので面白い。晶穂のこじらせ具合がなかなか凄いので、この辺りで軌道修正しとこうかという感じだろうか。まぁ、狙っていた男の前に、謎の美少女が来て、男の意識を全部持って行かれたら、何か言いたくもなるだろうけど。
     コミカルな前半とは打って変わって、その後からはシリアスモードになる。ボウリング場でイリヤが榎本に殴られる所はショッキングだけど、榎本の疲れ具合の描写からして壮絶な状況なのは察せられる。今までの行動を見ると、榎本がイリヤを思っていないわけはないけど、それでもやらなければいけないことがある。理想だけでは生きていけなくて、現状がギリギリの状況で進んでいることが分かる。
     イリヤは髪が白くなったり、目が見えなくなったりと凄惨な状況になる。それに浅羽は主人公らしく怒るが、それは何も知らない第三者が猫に餌をあげて自己満足するようなものだ。世界か気になる少女か、ボーイミーツガールでの主人公は極端な二者択一を迫られる。
     浅羽は根性を出して、発信機を体から取り出してイリヤと逃げるが、絶対に捕まる逃避行の果てはどうなるのか。その逃避行が、良い思い出になってくれるといいなと思うばかりだ。
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    投稿日:2020.01.27

  • memo

    memo

    超傑作、無銭飲食列伝収録/ この圧倒的な描写を越える作家は今のところ確認していない/ だいじょうぶだいじょうぶへいきへいき/ ラーメン食べたい/ 上巻に同じ/ 後にアニメ化

    投稿日:2018.10.08

  • moerl

    moerl

    正直1.2巻はしんどかった。
    ここから一気に楽しくなった。

    最終兵器彼女とか
    リバーズエンドを彷彿とさせる。

    どちらも大好きだ。

    さすが、趣味の合う子が貸してくれただけある。

    投稿日:2017.01.03

  • 一塔

    一塔

    このレビューはネタバレを含みます

     限界突破の早食い対決でわだかまりが解ける、何とも漢らしいヒロインズ。しかしイリヤが学友と打ち解け始めた途端に破局が訪れるという残酷な展開が続いて、かなりショックを受けた。
     心も体もすり減らしていくイリヤを見ながら何も助けてあげられない無力感。やりきれない者同士でただ怒りをぶつけ合うしかできない不毛さが辛い。
     けれどそれゆえに、金魚の糞から脱却し生々しく「覚悟」を執行する場面が熱い。
     逃げるための「トイレ」。でもそれは以前の選択とは比べようもない、彼女を守るための勇気あるトイレなのだ。
     中学生にしてこの決断力…。

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    投稿日:2014.12.16

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