【感想】企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔

松井博 / アスキー新書
(63件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • kofsan

    kofsan

    大して目新しい一貫した主張はない。
    国際的な大企業は、ある意味国家を超えた存在になっており、利潤のためには国民の利益は考慮しない。
    そういう企業では、仕組みを作る側と仕組みの中で働く人とでは収入に雲泥の差がある。
    仕組みの中で働く人は、過酷な労働を強いられているが、それでも、それほど不幸せではない、というのは大企業の外がもっと過酷になっているから。
    個人は、大企業の中で仕組みを作る側を目指すにしても、大企業から独立して事業を営むにしても、専門性と創造力が必要。
    こんな内容ですね。
    続きを読む

    投稿日:2019.05.21

  • dekadanna

    dekadanna

    アップル、マクドナルド、モンサント、エクソンモービル。こうした企業は今や、帝国とでも形容するしかない力を持っている。国家に従属せず、税金を払わず、各分野で世界を支配するべく活動している。まさに帝国だ。このアナロジーに、帝国主義の発展と凋落の歴史を重ねてみても面白いと思った。こうした帝国がこのまま発展を続けていけるのか、それとも、歴史上の帝国と同様、いつか崩壊していくときがくるのか?興味深い。また、それぞれの帝国の仕組みも解説も面白い。こうやってやっていたのかと、感心する。無力感を感じないでもないが、利用してやるぜという意気込みも本書は与えてくれる。続きを読む

    投稿日:2018.11.12

  • momo310

    momo310

    大企業が私たちの生活にどのように入り込んでどんな影響を与えているのかが、わかりやすく簡潔に説明されている本。
    このまま大学を卒業して就職して10年、20年先まで生き残っていけるのかどうかという漠然とした不安を感じていたが、その原因をこの本にうまく説明してもらったという感じ。

    仕組みを作る側と従う側
    使う側に回るのか使われる側におちるのか
    語学、美的感性、専門性

    今自分が何を持っていて何に向いているのか。
    移り変わる世の中にどのように自分を個性的な人間として順応させていけるか。
    いろんなことに手を出しがちな自分にどんな専門性が一番合っているのか。
    むずかしい!!!
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    投稿日:2016.10.30

  • 0541

    0541

    わかりやすく、色々と学ぶことも多かった。
    芸術を身につける、勉強し続ける、専門性、とことん議論、とことん勉強、とことん仕事

    投稿日:2016.08.21

  • kohamatk

    kohamatk

    著者は、高校を卒業後に渡米してアメリカの大学で学び、日本企業に就職した後、アップルジャパンを経てアメリカ本社で7年間勤務した。情報源は海外のものが多く、食、IT、石油業界を紹介しながら、帝国の仕組みを分析している。

    顧客を餌付けする強力な仕組みを持つことによって、ビジネスのあり方を変え、業界の頂点に君臨して巨大な影響力を持つ企業を、著者は「私設帝国」と名付けている。その例として、アップル、グーグル、マクドナルド、エクソンモービル、モンサント、ネスレ、コカ・コーラなどをあげる。私設帝国は、得意分野に集中し、本社機能は小さく、世界中から人材を獲得し、世界中に展開し、最適な土地で最適な業務を遂行している。

    アメリカでは1936年から50年間に、45都市に展開されていた100路線以上の路面電車は、自動車会社や石油会社によって設立された鉄道会社によって買収され、すべてバス路線に切り替えられた。

    ベネズエラで1970年代に石油が発見された当時、一人当たりのGDPは南米で最も高かったが、2003年には1960年のレベルに低下してしまった。天然資源が発見されると逆に豊かになれない「資源の呪い」は、取り分をめぐっての対立や抗争が引き起こされること、既存の産業から人材が流出して衰退すること、税金が安くなったり無税になることにより、政府への無関心が広がり、腐敗が進むことが原因として指摘されている。オランダでは、1960年代に天然ガスが発見されると、通貨ギルダーの上昇を招いたため、労働者の賃金と生産コストが上がり、国際競争力が低下して、1980年代前半には低成長と高失業率に悩んだ。
    続きを読む

    投稿日:2016.04.15

  • K→T

    K→T

    ★私たちの生活がいかに世界的企業に囲い込まれているかがよく分かるのだが、アップルの内部がどのように変わっていったかという話と、食肉生産の工業化による健康被害などの社会問題が一緒に取り上げられていて、途中やや論点が分かりにくいこともあった。とは言え最終章の、これからの時代をいかに生きるべきかという話は大変的を射ており簡潔にまとまっていて参考になると思う。続きを読む

    投稿日:2016.02.21

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