【感想】軍神 近代日本が生んだ「英雄」たちの軌跡

山室建徳 / 中公新書
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
0
2
1
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • tagutti

    tagutti

    <目次>
    はじめに-幻影の中の軍神たち
    第1章  軍神の誕生-廣瀬武夫と橘周太
    第2章  明治の軍神-乃木希典
    第3章  軍神にならなかった軍神ー爆弾三勇士
    第4章  昭和の軍神たち

    <内容>
    当時の記録を丹念に追いながら、軍神となっていった過程を追い掛けた労書。最初の広瀬や橘は軍部も関与しているが、それ以降は軍部よりもマスコミや世論の後押しが軍神を築いていった過程がよくわかった。多くが銅像となったが、真珠湾の九軍神辺りからなっていないんだよなぁ。逗子市立図書館。続きを読む

    投稿日:2014.07.24

  • わっさん

    わっさん

    時代と共に軍神という言葉の持つ意味が変化していったことがうかがえる。

    昨日見た映画「出口のない海」では、搭乗艦の不調により出撃できなくなった回天搭乗員が、自分は小作の息子であり、軍神になるより道は無いと搭乗艦の交換を申し込むシーンや、艦内の神棚に回天特攻した搭乗員が軍神として祭られているシーンが見られた。明らかに肉弾三勇士に影響を受けた世代なのだろう。続きを読む

    投稿日:2011.10.02

  • bax

    bax

    このレビューはネタバレを含みます

    [ 内容 ]
    かつて「軍神」と呼ばれる存在があった。
    彼らは軍国主義的思潮の権化として意図的に生み出されたわけではない。
    日露戦争における廣瀬武夫少佐の例をみればわかる通り、戦争によって強まった日本人の一体感の中から、期せずして生み出されたのである。
    だが、昭和に入ると、日本人が共感できる軍神像は変化し、それは特攻作戦を精神的に支えるものとなる。
    本書は、軍神を鏡として戦前の日本社会の意識を照射する試みである。

    [ 目次 ]
    第1章 軍神の誕生―廣瀬武夫と橘周太(旅順口閉塞作戦 廣瀬少佐の戦死 橘少佐の戦死 万世橋の廣瀬像)
    第2章 明治の軍神―乃木希典(意想外のできごと 錯綜する評価 欧米諸国の目 士風頽廃への危機感 一つの時代の終わり 神社に祀られる軍神たち)
    第3章 軍神にならなかった軍神―爆弾三勇士(新たな英雄の誕生 少年少女の熱狂 陸軍工兵中佐の異議 銅像になった三勇士)
    第4章 昭和の軍神たち(地味な軍神たち 特別攻撃隊と空の軍神 山本元帥と山崎軍神部隊 軍神の終焉)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

    レビューの続きを読む

    投稿日:2011.03.30

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。