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スコット・フィッツジェラルド, 村上春樹 / 中公文庫 (2件のレビュー)
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takeshishimizu
もちろん、村上春樹翻訳だから買った。しかし、ほとんど昔買った文庫の中に入っている。30年ほど前に一度は読んでいるはず。でも全く覚えていない。きっと今とは感じ方も違っていただろう。それぞれの読後感。 「…残り火」情景描写が美しい。 「氷の宮殿」二人の私がいる。ものぐさでけだるい私とエネルギッシュな私。 「リッチボーイ」僕っていったい誰なんだ。 「カットグラスの鉢」その鉢の意味が最後になってやっとわかった。最後までわからなかった。 「バビロンに帰る」前に読んでから僕も子育てをし、いろいろな人生を歩んできた。だからこそわかることがある。なんともいたたまれない結末である。 「冬の夢」結婚して、子どもを産んで、見るも無惨なということなんだろうか。百恵ちゃんだって・・・「戦争と平和」のナターシャだって・・・ 「メイデー」禁酒法という時代背景を知っておく必要がある。あなた、お酒飲んでるの? どうしてお酒なんて飲んでるの? という言葉の意味合いがずいぶんと違ってくる。他の作品と比べて、短い期間の話で場面が展開し、登場人物も多い。どこでどう交差するのか気になりながら読んだ。全般的には酔っ払いの乱痴気騒ぎが続くが、僕も学生時代には似たようなことをしたものだ。そして、拳銃はスポーツ店で買えるわけだ。 「クレイジー・サンデー」 もう少し先まで読んでみたい。とりあえず、お酒に負けてしまっている。 「風の中の家族」ハリケーンが来る前と来た後、およそ1:2。前半の話だけでも十分おもしろそうな物語なのだが、突然やってくる嵐。今のように速報が流れてきたりもしないだろうから、やはり突然命を奪われたという印象なのだろうなあ。そんな中で拒んでいた手術に臨む。結果がどうだったのかが僕ははっきりと読み取れていない。 3つのエッセイは結局どれも僕の心には残らなかった。続きを読む
投稿日:2024.01.11
中央公論新社
二十代の輝き、哀切の晩年。一冊で見渡すフィッツジェラルドの作品世界。思い入れ深く訳してきた短篇小説とエッセイから村上春樹がベスト十作を厳選。
投稿日:2023.11.13
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