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吉屋信子 / 河出文庫 (3件のレビュー)
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瑠璃色のきなこ
愛萌さんが紹介していたからただ読みたくて買ったので事前情報を何も入れずに読みました。 文体が古風で、そういうコンセプトの本なのか、面白いなと思ったらなんとなんと1933年に書かれたものでびっくりしまし…た!! 昭和初期に色濃く残る男尊女卑の価値観と、それに抗おうとする牧子やそれをものもとしない陽子など個性豊かな3人の少女が織りなす物語。 ものすごく面白かった…!!! 私が男性で、これは古い価値観のものだと冷静に受け止めた上で読んだため、フェミニズム的な文脈にそこまで嫌悪感や当事者感がなく読めてしまった部分もあるのかもしれないが、3人の少女たちの爽やかでお茶目なストーリーにしっぽりとハマりました。 古風な文体も最初は少し戸惑ったが、キュートでめちゃくちゃ素敵でした! ◯特にオススメの読者層 少女が主人公で(古風な)小説に関心のある人 昭和初期の価値観に関心のある人続きを読む
投稿日:2024.04.23
灯和 輝
昔読んだ小説が、文庫で復活していたので早速購入。吉屋信子の書く物語は、少女がまだ窮屈で、従順で素直であることを強いられていた時代に、少女たちに「自分」を持つことの意味を優しく伝えているように思う。
投稿日:2023.10.20
キュアダイエットおじさん
好きなイラストレーターさんが表紙を担当していて、作者さんも内容もよく知らないまま購入 そうしたらなんと少女小説! いやでもこれがまた面白い事 まずセリフが素敵 「お母様、今日はおよろしいの」だの「…ね、今夜から仲よしのお友達になって下さる?」だの、適当に開いたページからの引用でもこんなに美しい そしてキャラクター その中でもなんと言っても陽子でしょう 自分の好きなタイプのキャラクターではないのに、読んでいるとその魔力にあらがえない牧子の気持ちがよくわかるという 悪女・小悪魔・魔性の女 あと、キャラクターの深みというのかな、陽子も一枝も読者に想像の(妄想の?)余地を残してくれているんですよね 人物設定はしっかりしているのに内面描写をしていない事でいろいろと自分なりの解釈が捗るというか (宮田愛萌さんの解説とかそれが顕著だったように思う) 書くこと書かないことのバランスがちょうどいいんですよね そりゃー夢見る女子が大量発生して人気作家になるわーと 90年前の作品、女学校が舞台、そして少女小説 自分から関わりに行かないタイプの作品でしたが、偶然から手に取り、そしてめちゃくちゃ面白かったというとても良い経験が出来ました 不勉強にも吉屋信子さんを存じ上げなかったもので、読む前に調べてみたりしたのですが、その情報も読むうえでプラスに働いたなと思います続きを読む
投稿日:2023.09.21
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