【感想】煌夜祭

多崎礼 / 中央公論新社
(24件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
13
8
1
0
0

ブクログレビュー

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  • なずな

    なずな

    最後には、「まじか…」と自然に声が出ていた。
    ファンタジーは大好き、でもカタカナの名前覚えられるかな…と思いながら読んだがそんなこと感じることなく惹き込まれる作品。最高の一冊。
    最初は短編でそれぞれの物語なのかなと思ったが矢先、それぞれの物語が絡み合い、最後には一つにつながる。何度も驚き、感嘆し、良い意味で頭の中が掻き回された。とにかく、すごく心にくる本。
    ナイティンゲイルとトーテンコフの正体、魔物の姫ってだれ?と思いながら読んでいたが、複雑ながらもすごく満たされる作品。
    記憶を消してもう一度読みたい…!
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    投稿日:2024.05.10

  • tomojuju

    tomojuju

    レーエンデ国物語の作者のデビュー作が新装されたようなので手に取りました。
    顔を隠した語り部が年に一度冬至の日に、魔物が住む18の国にまつわる話をする、という設定なんだけど、世界観がよくできてる。
    美しく残酷で物悲しい、でもそこに強い意志がある、というレーエンデの世界観に近しい印象を受けました。

    が、一つ残念なのは誰が誰か進んでは戻り、をしないとわからなくなってしまう。仮面被ってるわ性別詐称もあるわ、でかなりややこしかったので、ネタバレ相関図が欲しいです

    2024.5.6
    72
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    投稿日:2024.05.06

  • ukee4121

    ukee4121

    このレビューはネタバレを含みます

    語り部たちが紡いでいく、悲しい運命を背負った魔物と人々の話。
    デビュー作とは思えない素晴らしい作品。
    語りという手法が上手く使われている。
    ただ、性別のぼかしが何人にもあることで、かなり混乱させられた。

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    投稿日:2024.05.02

  • りり

    りり

    表紙買いした初ファンタジーだったが、内容も素晴らしかった。
    まるで自分が魔物なのではないかと思うくらい夢中になってしまった。
    記憶力に自信の無い方は相関図などを書きながら読むのがおすすめ。
    あとこれ2006年の作品なんですね…私とほぼ同い年でびっくりです続きを読む

    投稿日:2024.04.08

  • mayの本棚

    mayの本棚

    『レーエンデ国物語』の多崎礼さんのデビュー作です。

    こちらの本は2006年に単行本が、2013年に書き下ろしの短編『遍歴』を収録した文庫本が刊行され、昨年新たに外伝『夜半を過ぎて 煌夜祭前夜』(2007年『C★N25』所収)が追加された決定版として単行本が刊行されました。

    文庫本の表紙もすごく好きでしたが、こちらもめちゃめちゃ素敵な装丁ですよね。

    冬至の夜に催される煌夜祭…〈語り部〉たちが十八の島々を巡り集め、夜通し語り継がれる物語。それは人を喰らう恐ろしくも美しい魔物と人との誓いの物語だった…。

    いやぁ〜もうねぇ、すごく良かったです。良かったしおもしろかったんですが、一度読んだだけではあまりにも複雑すぎて誰が誰なのか理解しきれず、結局メモを取りながら2巡してしまいました。すごいです。2巡目の最後の最後まで、えっ、あの人があの人だったの⁈と驚かされました。

    つらくせつないお話なんですが、とても優しく美しく、愛おしい物語でした。

    あとがきに「願いかなわず、道半ばで倒れたとしても、絶望だけでは終わらない。その夢は希望となって後世の人々へ受け継がれ、長い長い年月を経て実を結ぶ。無駄なことなど何もない。すべてのことには意味がある。そんな物語を、これからも書き続けていく所存です」とあり、まさに『煌夜祭』も『レーエンデ国物語』も希望が受け継がれていく物語ですよね。ぜひ多崎さんの他のお話も読みたいと思います。

    ちなみに本の最後にはQRコードがあり、特設サイトで書き下ろし短編「ぼんくらな島主」を読むことができました。こちらも良かったです。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.01

  • maomao

    maomao

    多崎さんのデビュー作品。
    恐ろしくも美しい魔物と人との誓いの物語。

    こんなファンタジーは初めて!
    全体を通してもの悲しい雰囲気が漂っています。
    己の無力さに対する苦悩・後悔、人間の暗い部分について描きながらも決して暗くなく、希望と決意を感じてスラスラ読める。
    あっという間に世界観に引き込まれ、ページをめくる手が止まりませんでした。

    “魔物”がいて、歴史や人の思いを受け継いでいく“語り部”という特別な存在がいる世界。
    語り部の「語り」で繋がっていく展開がとても新鮮でした。

    語られる1つ1つの物語に新たな世界が広がっていて、読めば読むほど強く引き込まれどっぷりと世界観にハマっていく。
    いろいろなことが繋がっていって大きな世界が見えたときは、何とも言えない気持ちになった。

    新しい世界を夢見た王子。
    魔物の存在理由を解き明かそうと生きた人。
    彼らの軌跡を追いながら、とてつもなく長い時代を一緒に駆け抜けたような気分です。
    静かで、悲しくて、強さと優しさを感じるストーリー。

    今までに読んできたファンタジー作品とは、ひと味違った雰囲気で、クセになるおもしろさでした。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.31

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