【感想】私の最高の彼氏とその彼女

ミン・ジヒョン, 加藤慧 / イースト・プレス
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
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ブクログレビュー

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  • おふとん

    おふとん

    オープンリレーションシップとはなにか。
    自分たちの納得できる姿を見つけ出すには、いかに対話ん諦めないことが重要か。

    投稿日:2024.03.30

  • yukimisake

    yukimisake

    実は私、こう見えてロマンティストでして、主人公ミレの苦手なタイプかも知れません。
    言うのはどうも恥ずかしくて難しいとは思いますが、歯の浮くような台詞とか喜んでしまうタイプ。そう思うとミレが言うように社会から植え付けられた恋愛観を持った頭の固い人間なのかも。

    前作の『僕の狂ったフェミ彼女』の時から変わらずに女性の生き方や選択肢を根底のテーマに置きつつ、今回は『オープン・リレーションシップ』という形の新しい恋愛観のお話。
    1Qさんのレビューを拝見して、どういう事?!と気になって仕方なかったのですが、思ってたよりも凄い恋愛の形だった。

    主人公ミレは人生にロマンスが必要不可欠な女性。常にときめきを必要としています。ところが、お付き合いしている男性から結婚を匂わされたり「君だけを一生思い続けるよ」などと言われると寒気すら覚えてしまう。そんな言葉は信用出来ないし、自分は結婚したいのでは無く自分の人生を生きながらロマンスも傍らに置いておきたいのです。
    友人の結婚式に出てもちっとも羨ましいと思わないしむしろずっと1人の男性と棺桶に入るまで一緒に家庭を築くなんて…とゾッとするタイプ。
    なのでもっと自分の価値観を理解してくれる男性と付き合いたいと願うもののこれが非常に難しい。
    ミレ曰く男性は2パターンに分類される。
    前者のような、世間に植え付けられて来た「彼女とは、彼氏とはこうあるべき」(例えば「君は俺のものだ」とか愛の言葉と共に所有物化するとか)という量産型か、結婚する気は無いと伝えるとじゃあ適当に遊んでも良いんだと勘違いされて都合の良い女として扱われる。

    ミレは自分もちゃんと愛されたいし、愛したいし、でも結婚はしたくないのです。

    難しすぎる!!頭を抱えてしまいそうになりますがミレ自身も悩んでいます。
    何度やっても上手くいかない。

    そんな時、前から気になっていた超絶好みの職場のマネージャー、シウォンとお近付きになるチャンスが。するとなんと向こうも自分に好意がある事が発覚。
    しかしミレは恋愛を始めるに当たって高いハードルがあるし、シウォンが2パターンのうちどちらの男か分からない。お酒の力も借りて思い切って打ち明けてみると聞いた事のないお誘いがシウォンの口から飛び出します。「オープン・リレーションシップって知ってますか?」

    要は、お互いに同意の上で独占せず、気になる人がいればお互いに報告して自由に恋愛を楽しむ事です。乱暴な言い方をすると恋人をシェア出来るのです。しかしこれは火遊びとかの類ではなく、他にも気になる人が出来た場合、通常なら今の恋人と別れなければならなくなりますが、この場合だと元の恋人も愛し続けながら新しい恋も始められる。という事は浮気だなんだのと揉めて恋愛を終わらせる事もなく、長く付き合えます。
    これをシウォンと今付き合っているソリ、そしてミレの3人で始めないかと言うのです。

    倫理観云々の前に、同時に何人もの人と付き合う体力が無さそうな私からするとシウォン凄いな!と感心しましたが、仕事もあるのに3人でスケジュールを決め、週末は日替わり弁当のようにミレとソリの間を行き来…
    体力の化け物か!たまには1人で本読みたいよ!

    私のひ弱さは置いておいて、慣れているシウォンとソリと違い、初の試みであるミレは色々と葛藤しつつ2人との仲を深めて行きます。時にはソリに嫉妬しちゃいそうになったりも。
    周りに言えない関係だけれど3人は真剣に愛を育んで行きます。

    日本も割と韓国と同じでこういう新しい関係は受け入れられ難いでしょうね。芸能人の不倫騒ぎがあれだけ話題になるお国ですし。

    今回も色々と考えさせられました。浮気や不倫で傷つく方も多い昨今、いっそミレ達のようにオープンに楽しんだ方が誰も傷つかないし良いのかもとも思うけれど、どんどん少子化になって国が弱るし…
    ソリやミレはこの辺も国がなるべく多くの税金を収めて貰い、国力を維持させる為に「純愛」という刷り込みを国民にしている。と言っているのですが。
    それに、シウォン程の出来た男ならば、いつまでも3人の関係を保てると思うのですが、誰にでも出来る芸当じゃありません。

    個人的には純愛なるものに憧れを抱いている私としては、衝撃でした。そういう考えもあるんだなあ…。
    いや、このオープン・リレーションシップも純愛なんですが…。

    そんな訳で気になった私。半径2km(適当です)に居る友人、知人にアンケートを取りました。
    「あなたはオープン・リレーションシップをどう思いますか?」

    10代男性「面倒臭いから無理」
    10代男性「そもそもそんなに恋愛対象がおらん」
    20代男性「それめっちゃええやん!気楽やし」
    20代男性「モテる男はええよな…」
    20代女性「はぁ?!yukimisake大丈夫??」
    30代女性「無理無理無理!浮気やん!絶対許せないね!」
    40代女性(既婚者)「それ認めて欲しいわ!うちみたいに冷めきった夫婦なんて、どこでロマンスを求めれば良いの?!」

    結果、余計に混乱しました。

    あまりにも考え込んで読んでしまった為に、小説を読んだというよりも、参考文献を読んでいる気持ちになってしまいました。
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    投稿日:2024.03.24

  • mayun

    mayun

    一対一で対峙するとか結婚を前提などある意味すり込まれてきた価値観の恋愛に疑問を呈して、各自が許容する三角関係の話といった所かな。昔は違和感とも思わなかったことが最近の価値観では許されないことてして露見してきている。多様性や個人の価値観が尊重されるのはいいことだけど、それでも悩みは尽きないと感じた。
    時代や形態は変われど恋愛初期に抱く感情なんかは変わらなかったりするよなとも思った。
    韓国は激情の恋愛をするみたいなイメージがあったけど、皆がそうでもないんだなとも思った。
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    投稿日:2024.03.03

  • ブラリー

    ブラリー

    小説の形をとった、専門分野の入門書のようでした。
    テーマとしては、「韓国社会のジェンダー不平等」「オープンリレーションシップ」「ポリアモリー」といったところでしょうか。
    とても斬新でした‼️
    韓国ではこの小説がどのように評価されているのか知りたいです。続きを読む

    投稿日:2023.11.29

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