【感想】人はどう老いるのか

久坂部羊 / 講談社現代新書
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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4
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ブクログレビュー

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  • ななな

    ななな

    あきらめることは受け入れること。今のところどこも悪くない40代なのに、延命治療はしないでと家族に伝え済の自分にとっては、思っていることを言語化してくださっている良書。

    投稿日:2024.04.16

  • かたくり

    かたくり

    老人デイケアに勤めた経験から見えてきた老いるとはどうゆうことか、について書かれた本。
    いろいろな老人の実態が書かれていて興味深い。
    中番から後編では老いや死にどう対応していくかが書かれていた。
    老子や、釈迦の考え方を示していた。

    弄便(ロウベン)認知症介護の最難関。認知症になると、便が臭い感覚がなくなり、便がきたないもの認識が消える。便を粘土のようにこねたり、ポケットにしまい込んだりする。

    認知症の種類は4つに分けられ、混合型もある。
    どの型かは死後脳を見てみないとわからないことが多い。
    アルツハイマー型、レビー小体型、前頭葉側頭型、脳血管性。

    認知症に様々なタイプがある。多幸型、不機嫌型、怒り型、泣き型、笑い型、いじわる型。
    徘徊とは目的もなくうろうろ歩くこと。老人の徘徊には彼ら自身の目的があり、徘徊とは言えない。対応方法も書かれており、体験することになったら読み直したい。

    齢をとれば人格者は70歳まで。それ以降は心身共に衰え、若者から尊敬されたいと思っても無理がある。敬老精神がほしければ、高齢者自身が尊敬に値する人物にならないといけない。方法は自らを受ケイれることフレーズ117参照

    病気治療や健康に対して、医者は特別な能力を持っていない。良くなったのは本人の力。専門家に任せれば安心というのは医療幻想につながる、。期待は失望に変わり、自分の首を絞めることになる。

    老いを目の前にする家族は、以前の問題のない姿と比較し、狼狽しなんとかならないかとあくせくする。日付を聞かれて答えられなかった本人は、これができなくなった。頭ではわかるのに、口にできなくなったと、無いものに捕らわれ不幸になる。対応としては試すのではなく、話を認めること。具体的に選択肢を提示する。コーヒーと紅茶どっちがいい?どれがいい?では迷いやすく答えられないことがある。
    認知症の本人は、認知症になったら嫌だとか考えていない。認知症が嫌だと思う人は元気な人のみ。不安にならず認知症を受け入れる。年をとると、心身共に衰え、今までできていなかったことができなくなる。それを受け入れること。過去と比較し苦しまないこと。認知症にならず、頭がしっかりしている者も考えもの。自分の現状を理解できる分、家族や周囲の人に申し訳なく感じることも。
    老いについて元気なうちから現状を知り、受け入れていく準備をすること。
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    投稿日:2024.04.10

  • hori2221

    hori2221

    このレビューはネタバレを含みます

    良書。
    認知症は、悪くない。本人は、今しか分からないから、死の恐怖を感じなくなるから。周りは大変だけど。
    死は受け入れるしかない。誰でも訪れる。近年は、無理やり生かそうとする。本人、家族とも辛くなる。高齢なら何もしないほうが楽。
    気楽に、今を楽しむ人生を心がけよう。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.06

  • 青竹

    青竹

    スマートニュースで気になりようやく借りられました。
    高齢者医療に携わっている医師が書くなら大体そうであろう内容。

    本当に本人が望まない延命は苦しいだけ。点滴以外にも食欲落ちてきている人に高カロリー食品を延々と食べさせたり。一度始めるとなかなかやめられないのが怖いところです。一時的な食欲低下なら確かに栄養補助食品で様子見た方がいいけど、それで細々といくのも辛いですよね。結局必要栄養量は賄えないから褥瘡になりやすかったり治癒もできないし。

    やっぱり老化を受け入れて楽しそうに年をとっている本人や家族は幸せそう、に尽きます。
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    投稿日:2024.03.16

  • フリージア

    フリージア

    できれば、苦しむ老い方はしたくないと思う。認知症にはなりたくない、がんも怖い、家族に迷惑はかけたくないと思う。でも老い方は人それぞれで、しかも自分では決められない。

    読み始めると、まずは老いの現実。きれいごとではすまされない。心身ともに疲弊する。今、介護を担う全ての人に敬意を払いたいと思った。

    次に認知症について。認知症になると〈今〉しかないので、煩いも消えるらしい。認知症になる前から心配しても、そのときにはわからなくなっている。なるようにしかならないのだから、前もって心配するだけ時間の無駄なんだなと思った。

    もうひとつわかったことは、最近は年配者よりも若者のほうが新しいことを知っていて、教えてもらわなければならない。だからこそ、自らの老いを受け入れ、怒らず、威張らず、自慢せず、若者に道を譲り、己の運命に逆らわない心の余裕を持つことが必要だということ。これはとても難しいことで、だからこそ、そうなれば若者の敬意を呼び覚ますことができる。でもなかなか難しそうだ。

    がんについては、標準治療の大切さ、人の弱みに漬け込む怪しげな民間治療に気をつけること、痛みを取り除く重要性、残されたもののエゴで患者を苦しめないことなどと、強い精神力の必要性を再確認できた。

    老いは、誰でもが初めての体験になる。考えてもどうにもならないことよりも、今の時間を楽しめるように生きていきたいと思った。準備はもちろん大切だが、準備だけで人生を終わらせないようにしたい。


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    投稿日:2024.03.15

  • Dr.(読多ー)あんころ猫

    Dr.(読多ー)あんころ猫

    若い時にしか出来ないこともあれば年をとらなければ出来ないこともある。
    よりよく生き、よりよく死ぬには過去ではなく今を楽しむことが必要ですね。

    投稿日:2024.03.08

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