【感想】事務に踊る人々

阿部公彦 / 講談社
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
0
2
1
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • kernel

    kernel

    事務という切り口から古今東西の書籍を取り上げる評論。
    表現的に小難しい嫌いはあるが、名は存じ上げている筆者のスタイルはこうなのかと、より専門書に傾いた物だったら断念していそうな中で読み終えられてひとまず今後の読書の参考にはなった。続きを読む

    投稿日:2024.04.14

  • Jura

    Jura

    事務の持つ権力性や特性について、再発見する良い機会となった。
    事務手続きが行われなければ、実務が動かないような近代以降の社会の仕組み。

    複数の事務ルールが関連することにより、システムがより複雑化してしまい、ますます事務の力が強くなってしまうこと。

    事務文書の非感情的な側面、主観的、客観的な表現。

    社会システムが大きく変わらない限り事務は引き続き重要な位置を占め続けると思った。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.06

  • 四畳半主義者

    四畳半主義者

    社会人生活と切っても切り離せない「事務」。文学者である著者は、事務を「クソどうでもいいのに倒錯的な愛をかきたてる」ものと表現する。人間味にあふれる事務手続きから世界を考察する、知的好奇心にあふれた一冊続きを読む

    投稿日:2024.02.14

  • D-Rinn

    D-Rinn

    事務という身近なテーマに興味を惹かれた。
    文学作品や作家に焦点を当て、事務との関係性を章立てしながら説く。

    文学という一見事務のような形式的で冷たい印象からかけ離れた題材にも、事務らしさから発せられる魅力を垣間見ることができる、事務の深淵さに触れたような心持ちになる。

    「注意の規範」というキーワードが提示される。事務は矮小化された部分への注意によって成立する。その徹底により成り立つ作品もあれば、そこからの逸脱が表現される作品もある。事務という基点から考察する作品の魅力に気付かされ、まだ未読なものがほぼだが早速読んでみたいという気持ちになった。

    個人的には第4章「ガリヴァー旅行記」の情報処理能力でのあくまで事実をして捉える観察眼、それを通して表現される事務的な冷淡さにおける違和感の考察。と、第11章 事務に敗れた三島由紀夫の豪胆な行動の裏にある時間へのこだわり、父梓との対比。この2章が特に面白く読めた。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.06

  • masa

    masa

    事務職として興味を持ち読んでみました!
    毎日、くそどうでも事務仕事に追われ給料をもらっていますが、事務の本質に触れたような気がします。
    最後の「事務と愛」って表現は面白いですね。事務に愛を感じたことはないけど、これからは愛をもって仕事に臨みます!続きを読む

    投稿日:2024.01.03

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。