【感想】世界最高峰の研究者たちが予測する未来

山本康正 / SB新書
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
0
4
1
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • エル

    エル

    2024年1冊目。満足度★★★★☆

    Googleでも勤務経験の著者(京都大学経営管理大学院客員教授)が主にこれからのテクノロジーの進化により、多く変貌・影響を受けそうな業界について、将来展望をする内

    タイトルは「世界最高峰の研究者」が主語になっているが、あくまでその考えを著者が参照しているのに過ぎない

    冒頭の「はじめに」で、近未来の生活イメージ(あくまで仮説)がストーリー風に描かれているが、相応に現実感あるものであった

    世の中はこれから大きく変化し、面白くなることを実感
    続きを読む

    投稿日:2024.01.05

  • むぎ銀

    むぎ銀

    世界を牽引するリーダーたちが思い描いている未来を、著者が分かりやすく教えてくれます。
    どんな未来になるのかを、現在のトレンドを学んだ上で予測し仮説を立てていくことは大事だと、教えてもらいました。

    投稿日:2023.12.13

  • みのる

    みのる

    いろんな業界で、
     AIが最適なマッチングを行い、
     パーソナライズされたサービスが受けられる
     ロボットが支えることでコストも安くできる
    という未来がくる


    そろそろ山本さんもネタ切れ感。
    同じネタを名前変えて出してる感が。。。
    残念ながら、タイトルにある世界最高の研究は
    ほとんど出てこず、著者の妄想で書いている。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.15

  • 匿名希望

    匿名希望

    AIで構築されていく世界の先に何があるのか
    今でも実現可能なものも含めて近未来の予想まで
    膨大な個人データを解析したAIにより、その人とに適正な環境を提供するアマゾンハウスの話から始まり、生成AIによる創作物の出現
    アップルによる金融業界への進出
    自動運転の話など

    先端と思われたブロックチェーンの技術が、思うほど受け入れられていない現実は、流行りの技術だからと言って流されないことなど

    AIにより世界が変わっていくのは怖い気もしますが、日本が中心になる技術がないことは悲しいかなと感じました。
    欧米や中国は国が中心になることで、技術の変化のスピードも日本は差が開くばかり。
    IT担当大臣がIT音痴な件もてすが、国の仕組みが硬直的である限り、欧米の様な劇的な変化は無理だろうなと感じました。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.15

  • Go Extreme

    Go Extreme

    世界最高峰の研究者たちが予測する未来 (SB新書 629)

    第1章 エンターテインメント業界

    これまでのAI は画像や音声、テキストなどを認識して規則性を検出し、識別するものでした。先ほども紹介したとおり、目の前に出された画像が猫なのかどうか、といった判断です。決められたデータベ一スから回答を判断する、「パターン認識」とも言える技術になります。

    一方で、生成はその名のとおり、ビッグデータを元に、単に識別やパターン認識するのではなく、与えられたデータから〃学習〃し、自ら新たな画像やテキストを生み出します。

    これまでのAIを「識別AI」「パターン認識AI」で区別すると、分かりやすいと思います。つまり、何らかのインプットをすると、テキストや画像といったコンテンツを生み出してくれる。それが、英語でジェネレーティブAIと呼ばれている所以でもあります

    AIは大きく3つの領域に分類されます。
    自然言語:自然言語分野の進化や変動は、もはや説明するまでもないでしょう。テキストを入力すると、本物の人間のように返信してくれるチャットジーピーティーが広く社会に浸透したからです。

    画像:ステイブル・ディフュージョンという画像生成AIが有名です。ジーピーティにおいては、これまで入力はテキストに限られていましたが、2023年の3月に発表されたバージョン4.0からは、画像も入力できるようになりました。

    音声:著名人や有名人の音声データをAIに学習させる。ユーザーが、テキストもしくは自
    分の声で入力すると、く¢1 があたかも特定の人物のように話す。音声における、このような生成AIサービスも存在します。

    ここまで生成AIは急速に普及したのでしょうか?利用が分かりやすく簡単。そして、いかにも機械的なこれまでのチャットボットとは異なり、本物の人間のように答えを返してくれる正確性、つまり性能の高さ。この2つが大きいと私は考えています

    業務がより効率化しますから、アシスタントの立場の人は別の業務、人しか行えないような仕事にシフトしていくと思うからです。たとえば、生成AIに正確なプロンプトを送るような業務です。

    ハ— バ—ド・ビジネス・スクールの教授陣が発表している内容でも、同様の見解です。具体的にはコラム記事で、以下のような発言をしています。
    ・チャットジーピーティのような生成型AIツールは、専門家の補助的なツールとして使用されるべきだが、それだけに依存してはならない。
    ・AI、特に生成型AIは、知識労働者の作業を効率化し、付加価値の高い仕事に専念できるようになる。
    ・AIは仕事の性質と必要なスキルを変えるが、仕事を完全に置き換えることはないだろう。

    一方で、生成AIは汎用性、誰でも簡便に使えるのが特徴ですから、仕がが減るのではなく逆、むしろ大勢の人にチャンス、門戸が広がると私は考えています。
    絵を描く、音楽を創り出す、文章を書く。これらを仕事にするには、特別な才能が必要だとされていました。そのため好きでたまらないけれど、才能がないからと諦めていた人にも、チャンスが訪れると考えられます。

    2章 金融業界

    結論から言えば、今後、あらゆる認証サービス、さらには私たちの暮らしの多くのやり取りは、スマホで完結するようになるでしょう。

    アメリカでは、自動車の運転免許証がすでにスマホに入っている州もありますから、それこそ銀行の店頭に行って、本物か偽物か分からない免許証で本人確認するようなことも少なくなっていくでしょう。

    アップルの一つの目標は「財布をなくすこと」だそうです。小銭だけでなく、カード、免許証、健康保険証など、実際すでに多くの証明書が財布に入っています。これらがスマホやウォッチなどのデバイスに入っていく。つまり、スマホなどのデバイスは、私たちにとってこれまで以上に欠かせない生活インフラになっていくのです。

    現状の日本においては、コンビニでスマホを利用して住民票を発行できることが、画期的であるかのように取り上げられています。しかし、それはあくまで住民票が必要な状況そのものを、デジタルで完結させるための中間地点であるべきです。

    銀行、証券業界に限らず、保険業界もアップル、アイフォンの経済圏に呑み込まれる可能性が高いでしょう。理由は大きく2 つあります。
    1つは先に紹介したとおり、アイフォンが本人確認のしやすいデバイスであること。もうひとつは、アイフォンには個人の健康など多くのデータが集まる点です。

    金融サービスを使うのに、かかる時間も同じことです。できるだけ短くして、余った時間を本業や人生の楽しみに使ってもらう。これが、本来の姿です。そのため、これまで紹介してきたように、あらゆるサ—ビスがスマホに集約され、簡便に使える未来はある意味、理想の姿だと言えます。

    話題になるかは、社会実装されたり、社会に浸透したりするかに関係がありません。それが現実なのです。現在、異常とも思える盛り上がりを見せている生成AIに関しても、同じようなことが言えます。「熱狂イコール普及」とは限らないことを、 しっかりと覚えておく必要があります。

    3章 製造業界

    どうしても人にしかできない作業や業務は、近い未来の製造現場でも一部残るでしょう。現にテスラCEOのイーロン・マスク氏も、当初はロボットですべての業務を自動化しようと試みていましたが、うまくいかなかったと発言しています。
    結果として、本人も含めて慌てて人員を導入し、なんとか生産を間に合わせたものの、「私は間違っていた」というエピソ—ドを残しています

    量子コンピューターとは、現在使われている一般的なコンピューターがゼロ・イチの2つの組み合わせで処理を行うのに対し、一度に複数の処理を行うことが可能です。
    現在のコンピューターがシリコン、半導体で処理を行っているのに対し、量子を使うことで実現します。これまでの徳子回路によるコンピューターとは原理も異なり、量子の性質を利用したコンピューターと言えるかもしれません。

    きっかけとなったのは2019 年の10月に、 グ—グルが示した「量子超越性」です。量子超越性とは、量子コンピュ—夕— の計算能力が従来のス—パ— コンピュ—夕ーよりも優れていることを示します。このことを主張する論文が発表されたのです。

    スターリンクの魅力は、衛星による通信であるため、空が開けている場所であればほぼつながることです。実際、先ほど紹介したように外洋を横断中の冒険家が、スターリンクを使って通信しています

    一般的な飛行機の場合は、 東京— ニューヨーク間のフライト時間はおよそ13時間ですが、スペースXの機体であれば1時間もかからないそうです。もちろんそれなりの費用になるでしょうが、お金よりも時間を優先する富裕層はこぞって利用するでしょう。

    5章 医療業界

    機械学習システムにより、医療業界では手術の映像をAIが分析することで、血管が破裂する可能性を示すような、非常に小さな兆候を判別・指摘することができ、歩前通知を外科医に与えれば、手術の品質が格段に向上するとされています。

    多忙かつ高度な判断が必要な緊急治療室などにおいて、人間を的確にサポートし、負荷を軽減し、最善のアウトプットを行うことに貢献するような、AIアシスタントもあり得るでしょう。
    一方で、より多くのデータを学習させることで、人間とのコミュニケーションの質なども含め、高めることができる可能性があります。すべての医師が、患者の意思を汲み取り、適切な言葉をかけるというコミュニケーションが上手なわけではありません。AIの方がコミュニケーションの満足度が高い、という事例さえあります。

    突飛な言動も含め、賛否両論あるイーロン・マスク氏ですが、すごいといえるのは、一般の人にはまるで夢物語で、到底実現しそうもないと思えることを、本気で実現しようと考え、アクションを起こしていることです。だからこそ、1 年に一度は成果を発表する。

    そしてここからが特筆すべきですが、エンドユーザーやメディアにとっては特段、興味を引くような伝え方ではなく、専門家や科学者に向けた、かなりニッチで専門的な内容を意図的に発表していることです。これはニューラリンクに限らず、テスラやスペースXでも同様です。
    その結果、その領域で働きたい、もっと先進的な技術や研究に取り組みたい、そのような強い思いを持つ技術者や科学者が、続々とイーロン・マスク氏の卞に集まってくるのです。

    ベンチャーのなかで、構想段階でイ—ロン・マスク氏のように、壮大な夢を語る経営者は少なくありません。
    しかし、イーロン・マスク氏と大きく異なるのは、見ている先が少し先の上場など、企業の成長で、そのための資金集めのためにピッチ、デモンストレーションに偏りすぎである点です。

    特にイー ロン・マスク氏は、9人もの子ども
    の父親でもありますから、火星への移住計画もハッタリでも何でもなく、本気で人類の繁栄を考えての行動だと私は見ています。
    そんな彼だからこそ、現状はうまくいっていない不老不死や長寿といった研究においても、不可能だと思われていた他の取り組みに次々と挑戦していっているように、いつか、実現するのではないかという期待感が醸成されています。

    6章 教育業界

    ピーター・ノーヴィグ氏によれば、教育におけるAIテクノロジ—は、人間を排除しようとするものではなく、人間を中心に据え、有効性を高める各翘ツールを提供するものである、と強調しています。
    具体的な例も示しています。生徒の学習の進み具合の記録、得意・不得意の分析と把握、個別サポート、学業成績の予測、テストの採点など、AIは教師のタスクを自動化する。その上で、自分の強みに集中できるようにすることが重要だと論じています。

    教育業界における大変動は、これまでも起きていました。1つめの変化は、グーグルなどの検索テクノロジーの台頭です。そして、2回目の変化は、文章の要約や答えを導き山すことは、チャットジーピーティなどの生成AIでできるようになった。その結果、人に求められるのは、出てきた解答が正しいかとうか、正しい場合であった際には、その結果を踏まえてどのような議論・結論が導き出せるかというスキルです。

    日本ではよく、数学が苦手だから文系に進むという声を聞きますが、それこそ.悪手だと私は思います。数学が苦手だと、AIの原理を根底から埋解することが難しくなるからです。それは現在の社会、ビジネスの課題から逃げることと同じになります。

    そういった意味合いからも、早稲田大学の政経学部が、数学を受験の必須科目にしたのは、ある意味思いやりのある取り組みだと言えるでしょう。

    私は文系だから、数学やコンピューターサイエンスを学ぶ必要はない。それを学ばずとも成功した人を知っている。もしこのような考えを持っている人がいたら、聞く人が偏っていたり、未来を過去の単純な延長と誤解をしてしまっています。この先キャリアを積んでいく中で、相当な苦労が待ち構えているでしょう。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.04

  • やまぽよ

    やまぽよ

    このレビューはネタバレを含みます

    Apple、Amazonによるエコシステム構築の内容を見て、本書と関係ないが楽天も金融証券保険とやってるのだからもっと工夫すれば楽天経済圏の強化や楽天モバイルの黒字化いけるんじゃないかと思った。
    風力発電は蓄電船が実用化すれば、水域広い日本にとっては商機だよね。台風や風が安定しない等は課題だけど、
    とか、本書は読んで自分なりに解釈や未来を予測することで、意味がでてくる本だと思った。ワクワクしますね。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.09.23

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。