【感想】核戦争、どうする日本? ──「ポスト国連の時代」が始まった

橋爪大三郎 / 筑摩書房
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 小田 浩彦

    小田 浩彦

    社会学者 橋爪大三郎による日本核武装論の検証と国連機能不全化後の安全保障について考える。
    ルトワックも日本は必ずしも核武装する必要はないと言っていたが、橋爪も米国の核が抑止力として機能していると日本人が思っている限りは必要ないだろうと言うもの。
    逆に言えばアメリカが中国等から日本に核兵器を使って攻撃した場合核によるアメリカ本土への反撃を恐れて核を使わないと多くの日本人が考えるようになれば核武装も仕方ないと言う主張だ。
    妥当な見解だと思う。国連はもう機能しないのは誰の目にも明らかなので西側諸国で軍事同盟して安全保障するしかないだろう。
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    投稿日:2023.10.19

  • こも(旧 柏バカ一代)

    こも(旧 柏バカ一代)

    著者の橋爪大三郎さんの新刊(kindle)が出ると知り、即座に購入しましたが紙媒体では半年くらい前に発売された本らしく。

    ファンと言いながらも、ちょっと出遅れた感があります。

    橋爪さんは宗教系のテーマを扱った作品が多いイメージがあったので、戦争や核兵器を主題にした本が珍しいと感じました。
    宗教と戦争の本はあったけど、戦争だけの本は珍しく。

    その核という過激な題名にも興味を持ち、特に原爆の日が近く。
    核兵器の持つ一発の危うさについて考える機会が欲しかったのです。
    また、ロシアとウクライナの戦争問題についても知識を深めたいという思いがありました。
    この本を読むことで、現代の国際情勢や日本の安全保障についての理解が進むことを期待していました。
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    投稿日:2023.08.06

  • reso100

    reso100

    現代の戦争は核兵器の存在を大前提にしてその対応を考えるべきだが、何故か日本では所謂核アレルギーが蔓延っているためか、実質的な議論が出来ない状態にあることを、様々な事例から検証している.小生、現役時代、自衛隊の装備品の開発に携わっていたので、自衛隊や米軍の実態を垣間見てきたが、表立って核を取り上げる見解に触れたことはなかった.国連が国際平和の要となるべく作られたものの、今日の安全保障理事会の現状をみると、実質的に機能していない.NATOを拡大した形の西側同盟の創出を提案しているが、日本がその中でイニシアティブを取って活躍できるように、憲法を含めた国内体制の整備を検討する時期に来ていると痛感した.続きを読む

    投稿日:2023.08.01

  • 鹿の子

    鹿の子

    ウクライナのロシア侵攻、そして核の使用も辞さないとのプロパガンダ。勿論限定的な戦術核だろうが、世界経済までズタズタにしてしまう無意味な行為。そして着々と軍備を強めていく中国。
    周辺国のこれらの動きに対して日本はどうすれば良いのか考えさせるのがこの本。
    ただ、何か足りない。戦争は負の遺産しか残さない無意味な闘いだ。世界の平和に向けて共感の輪が世界中に広まるもう一つの抑止力が欲しい。その力に我が国が果たせるものがあると思う。
    続きを読む

    投稿日:2023.07.06

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