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ドン・ウィンズロウ, 田口俊樹 / ハーパーコリンズ・ジャパン (7件のレビュー)
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ロマンスカー読書人
「業火の市(CITY ON FIRE)」での抗争に敗れて西へ向かったダニー・ライアンの物語の第2弾(「陽炎の市(CITY OF DREAMS)。西には”Dreams”があったが陽炎のように....。… 映画的で(ハリウッドが舞台の1つ)、スピード感にあふれており、さすがのウインズロウ&田口俊樹の世界でした。ダニーの部下のアルターボーイズ、ネッド・イーガン、親友マック、母親マデリーン、ハリウッド女優ダイアン....。「犬の力」...シリーズのように上下巻ではないので、もう楽しみが終わってしまう...と思ってしまいました。 来夏刊行予定の「荒廃の市(CITY IN RUINS)」が待ち遠しいですが、ウインズロウのラストとなるのなら刊行はまだまだ先でも良いなあとも思います。続きを読む
投稿日:2023.11.19
kazha
CL 2023.8.25-2023.8.28 中盤万事うまく行き始めたダニーを信じてはいなかったけど、ラストは捻りもあり、よかった。 次作「荒廃の市」が楽しみだけど、ドン•ウィンズロウがそこで引退する…のはやめてほしい。続きを読む
投稿日:2023.08.28
shiawasetaro
すごく読ませるし面白いけど、待ってたモノとちょっと違った。 おまけに巻末についてる次回作の冒頭は何なんだ!! すっかり表舞台の話になっちゃうの?? いやあ、ヒリヒリしたギャング同士の戦争が読めるもん…だと思ってたからね。 メキシコのカルテルがいつハリウッドに乗り込んで来るのかと思ったら全然だったな。。。 かと思ったら変なヒッピーからは一発でつながるし、こんなん笑わせる気か! まあ3巻も出たら買うだろうけど。続きを読む
投稿日:2023.08.16
シュン
ウィンズロウが最後の作品として世界にプレゼントしてくれる三部作は第二作。第三作は執筆中とのことなので、一年に一作、書いては出版するというけっこうリアルタイムかつ歴史的作業なのかと想像する。翻訳者も出…版社スタッフも綱渡りな作業だろうが、内容的にも、作家ウインズロウのラストワークとしても、あまりに重要な歴史的三部作に携わる多くの方のGood Jobに敬意を表しつつ、大切に本書を手に取る。 旅行業をしていると本に費やす時間が実は途切れ途切れで得られにくいのだが、8月に入ってようやく連続休暇が得られたので、二日くらいで一気に読ませて頂いた本作。分厚い作品だが、『業火の市』で故郷を追われた主人公ダニー・ライアンとその一行がウエストコーストに辿り着く状況と、そこでもまた張りつめる緊張と生死を賭けた日々に瞬く間にのめり込んでしまう。 テンポが速いせいか、ぐいぐい読み進む。とはいうものの、登場人物の多さが読みにくさに繋がるので巻頭の人物表を百万回くらいめくりなおさねばならないのは前作と同様。何せ人間関係図は、この物語にとって大変重要なものだし、それぞれの人間関係の矢印は、いつでも裏返ったり引っくり返ったりし得る信用のならないものだからだ。スリリングで緊張感いっぱいの登場人物表。 タイトルの「陽炎」は原語では”Dreams”。ちなみに具体化するとそれはハリウッド・ドリームだ。銀幕の世界。主演女優の魅力。札びらが舞う世界。夢という名の鉱脈が眠る土地。 売れっ子映画女優の作品撮影に燃えあがるサンディエゴ。ダニーたちが辿り着いた太平洋の岸辺にある世界。メキシコの闇カルテルやFBIの権力闘争、そしてロードアイランド州プロヴィデンスに遺してきた敗北の過去。勝者イタリアン・マフィアの追撃の恐怖。ダニーは空っぽであるかに見える。組織はばらばらに解体したかに見える。しかしダニーが持ち去ったマネー(大半は海に投棄したとは言え)への追撃網は緩まない。緊張した逃走ドラマのさなかで、ダニーたちは身を隠す。新天地カリフォルニア。 売れっ子女優ダイアン・カーソンの描き方が独特でウィンズロウらしい。そして映画製作現場の活気も、そこに寄せられる札束の気配も、男たち・女たちの欲望も。ダニーの母親はクールでリッチで悪女だが、それでも母親であり、ダニーの守護神でもある。ダニーの腹心のアルター・ボーイズは歩く凶器みたいなもので、スリリングな存在だ。いや、すべての腹心、部下たちが同じようなものかもしれない。何しろ彼らはギャング組織。影を踏んで歩く組織なのだ。 そしてこの三部作はギリシャ神話に基づいた物語だと言う。ウィンズロウ人生最後のチャレンジ。運命の渦に巻き込まれ錐もみ状態になったダニーの運命は未だこの作品まででは半ばまでしか語られていない。全く幸福とは別次元に転がっているかに見える主人公ダニーと彼に近づく者たちの不幸が際立つ。ダニーの彷徨の人生は、煌びやかに輝くと思うと、次の瞬間には闇に閉ざされる。血の匂い。硝煙の匂い。ドラッグの夢。命の儚さ。いつも摑みきれなかった愛。 本作もまた読後の興奮冷めやらぬところは前作同様。本当にドラマティックなクライマックスを予感させる最終作(本シリーズだけではなく、残念ながらウィンズロウの最終作)まで一年。今日のところは終わっちゃいない。気長に待つとしよう。続きを読む
投稿日:2023.08.06
まるく
最高。 平穏を望みながらも、結局は巻き込まれていくダニー。ぶつくさ言わないだけで、根本はニール・ケアリーぽい。 昔からウィンズロウの「食べ物と生活の描写」がめちゃくちゃ好きなのだが、今回は1歳半の育児…を「終わりがない」と書いてたところが好き。 続きを読む
投稿日:2023.07.17
David Bowie
前作に続いて今回も500ページを超える大作。舞台は東海岸から西海岸に移して素晴らしいストーリーテリングを展開。一気に三日間で読了。次回作で作家活動に終止符を打つということらしいが、期待したい。
投稿日:2023.07.12
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