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ハン・ガン, 斎藤真理子 / 河出文庫 (21件のレビュー)
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iwakosi
読み終えて、作者のあとがきと解説を読んで「ああ、そういうことか、そうなのか」と思う。読み切れていなかったものが心の中にそっと置かれているよう。また、もう一度読み直そうと思う。
投稿日:2024.04.29
CHIPPY
詩的なモノクロ映画を見ているような雰囲気でした。 著者の実体験が基になっていて、痛みを乗り越える方法を模索しているのかな、と読んでいました。 ガーゼや雪など、この本に出てくる白いものたちは、背景が暗…いほど際立ち、著者の抱える痛みが強いほど、背景と対象物のコントラストがはっきりと現れるように感じました。 表現が魅力的で、どんな風に文章が誕生するのだろうと思います。 誕生は白く、死は黒い、というイメージを、読みながら感じていました。 戦争や災害などで一度破壊されてしまった場所が、建物など新たな体を得て生きていくことは、それまであった体の痕跡を抱きしめるように、また新しい服を着ていくことなのかな、と思いました。 そのような街は、白さと黒さが入り交じったように感じるかもしれません。 ろうそくが何本も燃えて風に揺れて、手向けた誰かの、手向けられた誰かの魂が浄化される時間が流れているような感覚です。 最後の解説で、著者の意図していた事が分かり、また読めば違った気持ちで読めるだろうなと思いました。 続きを読む
投稿日:2024.03.30
RT
韓国の作家ハン・ガンによる散文詩的な装いの小説。乳児のころに亡くなった姉について過去・現在、韓国、ポーランド・ワルシャワを巡って、白を題材に詩的な文章が綴られる。 詩を読んでいるような感覚なので、何が…書かれていたかは頭に残りにくいのだけれど、小説を読むという体験のひとつの姿がここにあるという感じ。 韓国には文学的な可能性もあるということを感じさせる作家。光州事件を舞台にした作品が代表作のようなので、手に取ってみたいと思う。続きを読む
投稿日:2024.03.26
jinmin
翻訳文学試食会 で『菜食主義者』が紹介されていたハン・ガン氏の本作が、妻の本棚にあったため拝借。 私が幼少の頃、母が私の兄か姉を流産していたことを、聞かされていた。毎朝仏壇にお参りするとき、見たこと…もない兄か姉に話しかけていた。中学生時分に、ふとその位牌に書かれた命日を見たことがあった。なんとなく考えてみたら、兄か姉と私の存在は、両立しないことに気づいた。ここに今生きていることの、偶然の重なり合いに、背筋がもぞもぞした。 この作品でも、ハン・ガン氏が、生まれて数時間で死んだ姉を自分に重ねて語ることがあり、そのもぞもぞを久しぶりに感じながら、読み進めた。 #河出文庫 #ハン・ガン #翻訳文学試食会 #翻訳小説 #齋藤真理子続きを読む
投稿日:2024.02.17
夕
https://calil.jp/book/430920760X 河出書房新社(2018-12-26)
投稿日:2024.01.04
ゆり
表紙にある、흔の意味が解決した。 最後の論評を読まなければ、少し理解しにくい内容の本だと思う。 言葉が少ない分、描写や表現が記憶に残りやすい。
投稿日:2023.12.28
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