【感想】答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ

枝廣淳子 / イースト・プレス
(11件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 梟

    こういった忍耐力の事を、ネガティブケイパビリティという能力やスキルとして定義した事が素晴らしいなと思った。頑張って身につけよう。

    投稿日:2024.04.23

  • よっち

    よっち

    わかった気にさせてくれる本でした。
    感覚になんとなく訴える書き方(そして読者が自分で勝手に補って「そうだね」と納得する流れになる書き方)をされているので、ざっと読んで、なっとなくわかった気になります。

    でも、よく考えると、「それってちょっと違うんじゃない?」「嘘じゃないけど、そう言い切るのはどうだろう」という点がたくさんあります。
    ロジカルに書かれているようで、そうでない箇所が結構あるように感じました。
    例えば、言葉をきちんと定義をした上で論を展開しているわけでではないので、解釈によって如何様にでも考えらる箇所が多かったりします。

    他者の著作や言葉・主張の引用も、ご自身の論を混ぜて書かれているので、雑な印象でした。どこが元の方の言っていることで、この本の著者のオリジナルなのか、ちょっと不明瞭です。また、元の著者が使っている文脈の意図とは少しずれているような箇所もあったり、著者の解釈を織り込んで取り上げているような箇所もあります。(完全に違うわけじゃないのですが、5%の部分を99%みたいに言ってない?みたいな感じがちらほら。)

    というわけで、読んでいて、私にはちょっとストレスでした。
    箒木先生のネガティブ・ケイパビリティの本も読みましたが、箒木先生の本の方が、この種のモヤモヤ感は少ないと感じました。

    ただ、ざっと読んでまぁこんな感じかぁと、なんとなく参考になりました。
    書いてあることを文字通りに受け取ってはいけない感じで読むというか、素直に受け取れない感じだったのはちょっとつらかったです。ある意味、ネガティブ・ケイパビリティを鍛えられる一冊でした。
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    投稿日:2024.02.16

  • tosyokan175

    tosyokan175

    年末に友人たちと泊まりがけの忘年会に出かけました。温泉入って食事してコタツに入ってごろごろして、なんとなく今年面白かった本談義になった時に、たまたま読んでいた中公新書「ウクライナ動乱」の中で提示されていた「錯綜した亀裂」「オーバーラップした亀裂」の対比図が目鱗だったという話をしました。いくつかある亀裂がバラバラな時は大丈夫なんだけれど、その線が重なり合うといきなり戦争になる、という指摘です。それって「ネガティブ・ケイパビリティ」に通じるものがあると教えてもらったキーワードです。これほど正解の見えない時代に必要とされている能力のこと、とのこと。全く知りませんでした。で、この本です。いくつか薦められた本の中で一番易しそうなもの,読んでみました。本当に優しい語り口で語っているのでするする読めてしまいますが、そのテーマは深く、広く、重いです。しかし、この能力は、別の語り手を持ってして「聴く能力」とかあるいは「ケアの力」として語られていることとも重なると思います。とても気づきの多い本ですが…今、まさにウクライナのこととかガザのこととか思ってしまうと、ネガティブ・ケイパビリティではなく思考停止してしまう感じにも陥ってしまいます。まあ、急がず慌てず,同じ著者の「システム思考の上手な使い方」でも読んでみようなかな…続きを読む

    投稿日:2024.02.12

  • さとる

    さとる

    読了!早急な結論、判断や見解に飛びついたり、諦めたり、思考停止しない 持ちこたえる能力、待ち続ける能力をたかめるように、意識して日々過ごしたいと思いました

    投稿日:2023.12.31

  • 栞

    「答えを行動を急がされる」「分からないが言えない」学校で特に感じること。
    子どもの「ネガティブ・ケイパビリティ」を奪っているのではないか。

    私自身、特にこの2年、「聴く」ことができるようになりたいと思い、いろいろと考え動いてきた。
    今感じているのは、「“ただ”一緒にいる」その重要さと難しさ。
    今の私の中にあるものはなんだろう。
    それをゆっくり見るために春から余白の時間を持ちたいんだな、私は。




    ・脳は不確実性を嫌うように進化してきたため、物事が予測・コントロールしにくくなると、私たちは私たちは強い脅威を感じる。脅威を感じると、脳は「闘うか、凍りつくか、逃げるか」というモードになり、モチベーションや集中力、敏捷性、協調性、自制心、目的意識、ワーキングメモリも低下する。
    ・意味がわからないと、わかりたいと思うのは心の根本的な傾向。
    ・ネガティブ・ケイパビリティとは、事実や理由をせっかちに求めず、不確実性や不思議さ、懐疑の中にいられる能力。
    ・何がわかり、何がわからないのかの区別がわからねばならない。本当にわかるためには、まず何がわからないかが見えて来なければならない。
    ・“新たな考えのためのスペースを残す”ために、自分が知っていることと、欲していることを忘れ、新しいパターンが展開するのを辛抱強く待て。
    ・不安や居心地の悪さかは、つい「逃げ出そう、散らそう」とする衝動が生まれるのは、実は自然なこと。その衝動を否定するのではなく、不安などをそのまま器に容れるようにして、不安や居心地の悪さを認めて同居する、一緒に居続ける。
    ・ある人の前提を「保留する」とは、「いわば、『自分の前に吊るし』、いつでも質問したり、観察できるように」しておくことだ。これは前提を捨てたり、抑圧したり、表現するのを避けたりという意味ではない。自分の前提を自覚し、検証するために掲げるという意味なのだ。これは自分の意見を弁護していたらできないことである。また自分の前提に気づかないうちは、あるいは自分の考えが議論の余地のない事実ではなく、前提にもとづいていることに気づかないうちは、やはりできるものではない。
    ・素直な心とは、自分の利害や感情、知識や先入観などにとらわれずに、物事をありのままに見ようとする心である。
    ・方向性を全部捨てた集中力、何もしないことに全力を傾注する、なんにもこだわらない状態、無為。
    ・何もしないこと、ボーッとしていることは、実はすごくエネルギーがいること。
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    投稿日:2023.12.22

  • daisuket

    daisuket

    ネガティブケイパビリティを見出したキーツやビオンの生涯を丁寧に記述していた箒木さんの本に対して枝廣さんのこちらの本はより実践的。個人あるいは組織としてネガティブケイパビリティ的な態度を育ててたり鍛えたりしたいと考えている方にはこちらの方がわかりやすく、使いやすいかと。安易にわかりやすさに飛びつくことを諫める態度であるネガティブケイパビリティを解説する本もわかりやすさだけで選ばれるとしたら皮肉なことですが、この本は立ち止まって考えること続きを読む

    投稿日:2023.09.05

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