【感想】超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る

NHKスペシャル取材班, 緑慎也 / 講談社
(2件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • makabe38

    makabe38

    さいきん、生物に関する本を何冊か読んで、この分野で新たな知見が次々と見出されていることを知りました。

    『昆虫学者、奇跡の図鑑を作る』
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B0BF41DSZ6

    『これからの時代を生き抜くための生物学入門』
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B08JV1LBN1

    『生物はなぜ死ぬのか』
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B091PTTHVM

    興味が高まったので、関連する本をさらに読もうと思い書店で探したところ、このタイトルが目に留まりました。

    『NHKスペシャル』で放映されたシリーズを、書籍化したものだそうです。
    このテレビ番組は視聴しなかったのですが、「(テレビなので)興味をそそられるテーマを、わかりやすく紹介しているだろう」と期待して、読んでみることにしました。

    地球に住む生物の中から3つを取り上げ、3章にわけて、最新の研究成果を紹介しています。

    第1章は植物について。
    ずいぶん前に、「クラシック音楽を聴かせた野菜は育ちが良い」という話を聞いたことがありました。
    この章に載せられた最新の研究結果を読んで、植物は音に限らず、人間が感じることが出来ないものも含め、外界の情報を取り込み、対処しているのだ、と知ることができました。
    植物に対する見方が大きく変わる、想像以上の内容でした。

    第2章は昆虫について。
    サナギの中では、どうのようなことが起こっているのか?
    小耳には挟んでいたのですが、詳しい解説を読んだのは、本書が初めてでした。
    昆虫がなぜ“完全変態”ができるようになったのか? 生物の進化というのは不思議だなと思いました。
    また、体は小さくても数が多い昆虫という存在が、広い地域の環境や人間生活に影響を与えているという話も、興味深く読ませていただきました。

    第3章は微生物について。
    プラスチックを分解するなど、特殊な能力を持つ微生物の探索・研究が、ずいぶん進んでいることに驚きました。
    ただし人間社会への活用については、デメリットの検証も含め、まだ乗り越えるべき壁がありそうですね。
    人間の細胞の数よりも、人間の体内にいる微生物の数のほうが多い。
    自分の意思で選択したと思った行動が実は、微生物の影響を受けていた可能性もある。
    これらのことを知ってしまうと、”自分”さらには”個体”という概念すら、考え直さなければいけないように感じました。

    新しい技術の活用もあり、生物に関する研究がかなり進んできているということを、本書を読んで再認識しました。
    これまで人間には見えていなかっただけで、植物、昆虫、微生物たちは驚くべき"能力"を、持っているのですね。

    「人間が進化の頂点にいる」という考えは、改めなければならない。
    様々な生物が相互に影響しあっている中で、種を大量に絶滅させているという人類のふるまいは、取り返しのつかない結果を生む可能性がある。
    本書のメッセージは強く印象に残りましたし、多くの人が共有すべきことだとも思いました。

    ますます興味が高まったので、この分野の本は今後も継続して、読んでいこうと思います。
     .
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    投稿日:2023.11.29

  • とし坊

    とし坊

    進化と言えば、人がその最先端かと思いきやとんでもない。
    本書では、全生物の重量で95%を占める植物、全生物種の半分を占める昆虫、そして人体に生息する約100兆の微生物について解説されている。
    植物、昆虫、動物が会話していると聞いてもピンとこないと思う。そこには人知を超えた驚異の世界が広がっている。地球上に生きとし生けるものが密接に関わりあっているのだ。続きを読む

    投稿日:2023.04.04

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