【感想】‶捨てるもの″からビジネスをつくる――失われる古民家が循環するサステナブルな経済のしくみ

山上浩明 / あさ出版
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  • 霜月 誠

    霜月 誠

    このレビューはネタバレを含みます

    著者の会社「山翠舎」が手掛ける古民家・古木の再利用で、地域経済を活性化させる方法が書かれている本。

    山翠舎Webサイト
    https://www.sansui.jp/

    著者➔「山翠舎」代表取締役。
    山翠舎➔長野県長野市に本社を置く社員25人の中小企業
    ・古木を使った建築物の設計と施工。
    ・古民家の買い取りと再生
    ・飲食店開業支援事業
    など。
    ➔主に手掛けている事業。

    「古民家」=戦前に建てられた一般住宅
    「古木」=古民家から得られる木材

    古民家➜良質な木材(古木)で建てられている。
    =貴重な財産。

    ”捨てるもの”からビジネスをつくる。
    キーワード)
    ①「アップサイクル」
    ➜古木をテーブルや椅子など、内装に使う。

    「捨てるもの」に価値を見出す。
    ➜再定義して世に送り出す。

    ②「サーキュラー(循環)」
    ➜捨てるものに価値を与えて循環させる。
    ・人を巻き込む。
    ・地域を巻き込む。
    =経済を循環させる。

    <プロローグ>
    ●古民家が生まれ変わり、旧北国街道が変わる
    「旧北国街道」
    しなの鉄道、JR小梅線の小諸(こもろ)駅から東にある街道。
    軽井沢の西にある中山道から分かれ、小諸、上田などを経て善光寺を通り、新潟県までつながっている。

    小諸は小諸藩城下町、宿場町として多くの人を集めていた。
    商家が軒を連ねていたので、古い建築が今も残っている。
    ➜当時の面影を現代に伝えている。
    =「雰囲気のある街並み」

    2000年以降は人口が減少し、北国街道でも活気がなくなっていた。

    現在)
    オシャレな新店が連続して立ち始めている。
    ・デリカテッセン ヤマブキ
    ➜自家製ソーセージやハムが好評。
    ・Citta Slow(チッタスロー)
    ➜長野県産の野菜や肉を使ったイタリアンレストラン。
    ・彩本堂
    ➜サイフォンで抽出された日本茶、コーヒーが楽しめる店。

    3店は古民家を改装し、現代によみがえらせた店。
    (彩本堂は著者が経営する山翠舎が内装を手掛けた)


    ●レトロとモダンを同時に楽しめる空間づくり
    山翠舎が運営するコワーキングスペース「合間(aima)」
    ➜彩本堂から50メートルほど離れた旧北国街道沿い。

    「合間」
    もとは明示30年代に建てられた旅館。
    魚屋➜商店➜下宿➜コワーキングスペースとして再生。

    企業や個人が利用デスクワークやミーティング、研修などに利用。
    ➜働くだけでなく、語り合ったり休んだりもできる。


    古民家への注目が高まっている。
    ・スローライフや田舎暮らしに憧れる人が増えた。
    ➜古い木やしっくいの壁など雰囲気に居心地の良さを感じている。
    =古民家での生活を望む人が増えた。

    山翠舎が手掛ける建物。
    ➜古いものを再生しただけではない。
    =磨きをかけて、新たな価値を生み出そうとしている。

    ●壊され、ただ捨てられていく古民家と古木を再生する
    現代の古民家の解体。
    ➜重機を使って無造作に壊し、廃材にする。

    過去の家の解体。
    ➜丁寧に解体し、古木をよい状態で取り出す。
    =新しい家に流用するのが当たり前。

    過去の木材入手。
    ➜斧で伐採、筏にして下流の貯木場まで輸送。
    =手間と時間がかかり、危険でもあった。

    現代の木材入手。
    ➜海外から安く大量輸入。
    =安全に入手可能になった。

    古木を手間ひまかけて解体し、ストックするより効率よく木材を入手できるようになった。

    古民家の再利用による地域経済の好循環。
    集客の核となる店ができる。
    ➔地域への注目度が高まる。
    ➔お客がお目当ての店以外の見せにも立ち寄る。
    ➔地域経済にプラスの影響をもたらす。
    =新たな開店をもたらす。

    店の開店=雇用を生み出す。
    ➔定住者アップに役立つ。

    山翠舎の狙い。
    ➔シャッター街となった地域経済に正のスパイラルを生み出すこと。

    ●古民家・古木を循環させ地域経済を循環させる
    2つの「循環」
    ①古民家・古木の循環。

    管理が難しくなった古民家。
    ➔取り壊し。
    =もったいない。

    建築物としての再利用。
    ➔新たな価値。
    =循環

    ②地域経済における正のスパイラル。
    魅力的な店舗をつくる。
    ➔地域に新たな人の流れを生み出す。
    =活性化

    事業を通して実践すること。
    「地域に良いこと」
    「環境に良いこと」

    <第1章 捨てられるものを磨こう>

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    投稿日:2023.04.15

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