【感想】京都の食文化 歴史と風土がはぐくんだ「美味しい街」

佐藤洋一郎 / 中公新書
(7件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • hazel8483

    hazel8483

    まんべんなく取り上げた感じ。

    盆地だったり、地下水だったり
    夏暑くて冬寒かったりと
    気候風土が育てた「地」の食べものが
    公家文化や寺社の制約(精進)にもまれて
    いまあるような京料理になったのかな。

    お漬物、お惣菜、パンにお菓子も
    美味しいものがたくさんあって
    食べられる幸せがここに♪
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    投稿日:2023.04.20

  • tsune105

    tsune105

    たまに京都に行く大阪人の私が、へえーと初見のことばかりでした。京都観光をより楽しくさせてもらえる食の文化史。
    地理的要因や歴史的背景をふれながら、京都地産の食材から伝統的な懐石・会席まで幅広く紹介してくれる。伝統的な美味い店の紹介も。
    歴史好きで京都の食に興味がある人は絶対に買うべき一冊。京都の食を一層深堀するための参考図書を紹介してくれるのも心憎い。著者のさりげないこころ配り、好きです。

    本作に記載されていない京都の美味い食品や料理があればコメントやレビューをお待ちしています。
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    投稿日:2023.02.21

  • 紫苑ヽ( 'ω' ヽ三 ノ'ω' )ノ

    紫苑ヽ( 'ω' ヽ三 ノ'ω' )ノ

    京都は観光で行くのは良い場所であるけど、住みたいか?と質問されるなら住みたくない と答える感覚、解る。1000年以上日本の首都だけあって他所者を拒むオーラ発しているというか(笑)
    流行と伝統を(別名魔改造)混ぜつつ、互いを打ち消すことなくしかし新しい味も生み出す日本の料理の型、京都が生み出したのかと続きを読む

    投稿日:2023.01.25

  • こうへい

    こうへい

    著者は農学博士であるので、米(+水で酒)や京野菜について書かれているのは勿論、魚やお茶(茶菓子)、パンやコーヒー、ラーメンまでバランスよく目配せしている好著だと思う。こういう下地を身に付けていると、京都の食をより楽しめる。

    個人的には観光地でも繁華街でもない学生街でいい洋食屋を見つけたいと思っている。旅行客に頼らない、学生と地元の人相手に成り立っている店は堅実な味を提供してくれると思う。学生の街でもある京都のこれも一種の京料理。

    大垣書店イオンモール京都五条店にて購入。
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    投稿日:2022.12.24

  • 中央公論新社

    中央公論新社

    京都の人は意外に外食しない? 中華料理に入れる秘密の調味料とは? 自然が育み、人々の創意が生んだ、世界に唯一の食文化とは

    投稿日:2022.11.16

  • DJ Charlie

    DJ Charlie

    題名を見て、何となく思った以上に興味深い内容であったと思う。紐解き始めると、頁を繰る手が停められなくなってしまい、素早く読了に至ってしまった。
    率直に申し上げて「〇〇地域の食文化」というようなことを言ってみても、「何を如何論じるのか?」ということになってしまうと思う。が、本書は「京都の食文化」と称して、それを広く深く語っていると思った。そういう辺りに引き込まれてしまったのだ。
    「食」ということになれば「食材」が不可欠だが、古くはそれが地形の制約、物流の制約というような事柄の影響も受け、そうした食材の利活用に関しても調理技術等の制約も在った訳だ。
    そういう物理的な事柄に加えて、京都の場合は“都”として他地域の文物や流行が流れ込むという要素も在った。加えて、人々の営みという中で「利用される食事」、「食事の選択肢として人気が高まるモノ」というようなモノが自ずと在る。
    こうした要素が色々に絡み合って、地域の変遷、社会の変遷の中で「食文化」とでも呼ぶべきモノが構成されて行き、立ち止まって眺めた時に見えたり感じたりするモノが在る。更に「これからは?」と考えるべき何かにも気付く場合さえ在るかもしれない。
    本書は正しく上述のような具合なのだ。「京都に伝わる」ということで或る程度知られる何かや、「京都ではこんなモノも人気が高い」ということで、記憶に止めたいような何かを列記するようなことに留まらないのだ。
    本書は「食」という切り口で、「京都」という都市が現在の様子になって行くまでを俯瞰し、加えて「何処へ如何向かう?」を考える材料を提供しているというような趣が在ると思う。
    結局、京都は他の大都市よりも狭い感じな場所に一定以上の人口が集積し、来訪者も多いので、「食材を生産、製造する人達」、「技術的なことや歴史的なことを研究するような人達」、「料理として人々に食材を供する飲食業等に携わる人達」が寄り合って、色々と創って来た、そして今後もそういうように歩んで行くという側面が在るということなのかもしれない。或いはこれも「モノを造る」、「造られたモノを売る」、「造る、売るを考えて紹介する」というような三者が一体になって地域を創造するというような、より広い事柄を示唆するような内容が在るかもしれない。
    そういうような他方、比較的近年の所謂「オーバーツーリズム」という様相の中、食文化に関連する事柄で「少し荒廃?」という一面も否定し悪いことが本書では指摘されていた。自身もまた、「京都」というようなことになれば「一来訪者」であるが、京都に限定せず、「訪ねる先」に関しては「当地の“普通”の片隅」に「少しばかり御邪魔」という具合で、「散らかさない…」ということを多少意識すべきなのかもしれないというようなことも思った。
    本書は「存外な労作」という感じがしたが、他方で「変に力が入り過ぎていない」という感じで読み易い。広く御薦めしたい。
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    投稿日:2022.11.05

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