【感想】主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら 15冊から読み解く家事労働と資本主義の過去・現在・未来

チョン・アウン, 生田美保 / DU BOOKS
(9件のレビュー)

総合評価:

平均 5.0
5
0
0
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • fukusuke1313

    fukusuke1313

    自分なりに勉強しているはずで、意識も割と高い方だと思っていたけれど、無意識のうちに自分が妻に発する言葉の中に「女性が家事をするもの」という認識があったり、仕事から帰ってきて、洗い物するの面倒だなと思ってるとき、ついつい「僕は外で仕事してるから、やらなくていいよね」なんて考えてしまったりすることがおかしいことだと引っかかるようになった。
    家事労働者に休みはないし、給料だって出ない。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.04

  • 国立女性教育会館 女性教育情報センター

    国立女性教育会館 女性教育情報センター

    国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→
    https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11544740

    投稿日:2023.12.11

  • Minmo

    Minmo

    とてもおもしろかった。翻訳ものであるが、ケア関連の書籍としては非常に読みやすい。日本より強く家父長制が残る韓国で、ケア労働はどう捉えられ消化されるのか。その点でも興味の尽きない本だった。タイトルが印象的で、『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か』を思わせるが、原著のタイトルは全く違うらしい。

    著者のチョン・アウンさんは韓国人。主婦にして作家だが、家事や育児のために勤め先を辞めた経験を持つ。家族を大切にする暮らしは充実しつつも、時折投げかけられる夫や親類縁者、友人たちの言葉にどこかモヤモヤしたものを抱えていたチョンさんは、ある日、講演の席で主婦の稼ぎがないことをどう思うかという質問を受ける。

    やることはやっているのに、なぜ主婦は「遊んでいる」と言われなければならないのか。そこでチョンさんは、はたと思い当たるのである。すべては「お金」の問題なんだ。そこから、15冊の書籍を手がかりにした彼女の思索の旅が始まる。 

    私は日本人で、男性で、結婚もしていなければ子どももいない(電車の中でカバーもせずに読んでいたら、初老の女性に本の表紙と私の顔を何度も見直された笑)。作者とは重なる部分がまるでないが、読んでいて共感を覚えた。紹介される書籍は日本未刊行のものも多いが、そこもあまり気にならなかった。本書は書籍レビューの形をとっているが、本筋はそこにはないからだ。女性はもちろん、男性にもおすすめの本。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.19

  • masamikita

    masamikita

    大変良かった。
    序章のところを読んでいて涙が出そうになりました。専業主婦が「遊んでいる」と言われる理不尽さ。そこまで言われたことはなくても、似たような経験はみんなあると思います。
    結局、専業主婦になっても大変、働いても大変。

    韓国の主婦のほうが大変な面はさらに多そうな印象を受けました。親族が集まった際に料理を作ったり、子どもの教育にかける労力も。

    何を目指して子育てをするのか、働くのか、考えながら読める本です。

    紹介されていた本で、読んでみたいものもいくつかありました。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.13

  • なー

    なー

    このレビューはネタバレを含みます

    著者は「作家という見栄えのする衣をまとってはいるがアイデンティティの8割が主婦である暮らしをしている」ソウルの外れに住み、二児の母親である40代の女性。
    一日中家事をしていても「家で遊んでいる」と言われるのは何故か。肩の荷は充分重たいのに肩身は狭い身分、それが主婦。あー上等上等。

    子どものいない夫婦やお一人様でちゃんとやってる人の解釈はどうなるのって疑問がないでもないが、現代韓国の事情が少し見えた。
    個人的には韓国の賃貸事情にビックリ〜。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.08.15

  • ゆきこ

    ゆきこ

    女性を現在の位置に連れてきたのは女性運動と、資本主義とお金であるというのは驚きだった。それは私が働き続ける動機でもあったからだ。苦手な育児を保育園に預けることで回避することができたのは働いていたからだ。義理の実家に行かなくて良かったのも働いていたからだ。
    家事育児という非賃金労働は経済学の指標にも、マルクスの資本論にも入っていなかった視点という。それは驚きだったし、私もある意味見下していたのかもしれない。
    非賃金労働が社会の中に位置付いていたら、私も働かないでいたかもしれない。そういう社会であったら。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.13

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。