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大村大次郎 / 彩図社 (3件のレビュー)
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GINNOJI
「タックスヘイブンを使いこなす北朝鮮の闇経済」 「世界の石油市場を操作するロシアの外交戦略」 「中国が台湾を絶対手放せない経済的理由とは?」 この煽りだけで、めっちゃ面白そう。 実際に、他の地政学本…よりも、読みやすかった。 数字の話がほとんどなので、適当な一箇所だけでも覚えておけば、教養あるっぽい会話をたしなめる。続きを読む
投稿日:2023.02.11
yasz
昨年(令和4年)の年末頃に読み終えた本ですが、最近の部屋の掃除で見つけました。大村大次郎さんの本はお金の観点から、私がこの数年で最も興味を持っている地政学について解説してくれているのでいつも楽しく読ま…せてもらっています。 世界の主な地域、国について解説がなされています、さまざまなニュースが流れていますが、それらを地政学と関連づけてみてみるとより理解が深まると思います。今後も地政学に興味を持ち続けたく思いました。 以下は気になったポイントです。 ・なぜ日本の家電メーカは中国、韓国の家電メーカと主要製品がかぶっているのか、その理由は1)日本のメーカを手本にしてきた、2)日本のメーカは早くから中国、韓国に工場を建てて、技術供与をしてきた(p23)現在の日本の家電メーカなどの停滞は、元はと言えば日本企業が安易に海外進出したことで起こった(p26) ・日本では一世帯あたりの家計消費は2002年の380万円から、2019年には290万円に減っている、先進国で消費が減っているのは日本くらい、これでは景気が低迷するのは当たり前(p35) ・第二次世界大戦後にアメリカがヨーロッパに支援をしたのは、アメリカの輸出を支えるくらいに復興してもらおうということであった、アメリカの貿易黒字の大半の相手はヨーロッパ諸国であったが、ドルも金もほとんど残っていなかった(p46) ・中国の場合は他のタックスヘブンと比べて、法人税が安い上に、工業地帯としての好条件(土地代が安く、工場用地が整備済み、人件費が安い、良質な人員、治安も良い)を備えていたから、これが中国経済が発展した大きな要素である(p68) ・中国が今後必ずぶつかる大きな壁とは、領土と領海の問題である、国土の6割以上が少数民族の自治区となっており、自治区が全て独立してしまえば漢民族は今の半分以下の国土に押し込められる(p72)中国の場合、その広い国土に比べて領海と排他的経済水域は非常に狭くなっている、日本は中国の2倍近くの排他的経済水域を持っている(p74) ・スリランカは中国からの融資でハンバントタ国際港と、マッタラ・ラジャパクサ国際空港を建設したが経営がうまくいかず、債務返済ができなくなり、2017年にハンバントタ国際港を99年間租借することになった(p81) ・ソ連とはそもそも15の共和国が連邦してできた国であったが、1988年以降、その15カ国や自治区が軒並み主権を主張し始めた、1991年12月にソ連の中核となる国々、ロシア・白ロシア(ベルラーシ)ウクライナの3カ国の代表が秘密会談を行い、ソ連からの離脱を決定して崩壊した(p105) ・オスマントルコ支配下にあったアラブの部族たちを戦後に独立させることを条件に、イギリス・フランスに協力させた、そのためオスマントルコ帝国は瓦解し、英仏の主導により、サウジアラビア・パレスチナ・イラク・ヨルダン・シリア・レバノンなどの今のアラブ諸国の原型が作られた(p121) ・イランイラク戦争において決着がつかずに1988年に終結するがイラクの国家経済は破綻寸前、アラブ諸国から400億ドル借金があった、イラクとしてはイラン革命がアラブ諸国へ波及しないようにアラブを代表して戦ったという言い分があった、クウェートは140億ドル貸していたが、借金棒引きの依頼を断った。OPECでの石油割当量の違反の常習者でもありイラク経済を苦しめていた、このためイラクはクウェートに敵意を抱き、1990年侵攻を開始した(p143) ・イラク戦争開戦の3年前の2000年11月にフセイン大統領は石油取引をドル建てからユーロ建てに変更した、この石油取引を行ったのは、フランスとロシアの石油会社であった。イラク戦争でフセイン政権が崩壊すると、すぐにイラクの石油取引をドル建てに戻した(p147) ・エルサレムをイスラエルの首都と認めてしまえば、第三次中東戦争でのイスラエルの占領を認めてしまうことになるので、イスラエルと国交を結んでいる世界中の国々もテルアビブに大使館を置いていた、にもかかわらずトランプ大統領はアメリカ大使館をエルサレムに移転してしまった、これはアメリカがイスラエルの首都はエルサレムと認めたようなものである。中東諸国の心はアメリカから離れ、ロシアとの関係を深めていった(p149) ・カースト制度はもっと細分化されていて、主に職業を区分した構成で300種類もある、この区分方法を「ジャーディ」という。結婚などは同じジャーディ内か、近いジャーディの間で行われるのが常である(p157) ・アフリカで激しい競争を続けるのはお互いの消耗が大きすぎるので、欧州諸国の間で一定のルールを決めることになった、1884年にベルリンで会議が行われた。参加した14カ国は、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、スウェーデン、デンマーク、スペイン、ハンガリー、ロシア、オランダ、ポルトガル、オスマントルコ、ベルギーである(p179)会議において、アフリカの沿岸部を支配している国が後背地も所有できることになった、沿岸部とその後背地が直線的に割り振られるようになったので、植民地の境界線は直線が多くなった(p180) ・アメリカはイギリスから巨額の投資を受け入れていた、アメリカがフランスからルイジアナ州を買収したとき、イギリスのベアリング銀行がアメリカ国債を引き受けている。ニューメキシコを購入した時も同様であった、アメリカ鉄道の大半はイギリスの投資によって建設された(p184) ・西ドイツが急速に復興した要因は何かというと、そもそもドイツは元々ポテンシャルが非常に高かった、そしてドイツの工業設備は戦争の影響をそれほど受けてはいなかった、連合軍の調査によればドイツ産業全体の戦災によるダメージは20%、空爆は人的被害は大きいが産業に対する影響はあまりないということ(p192) ・フランス、西ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの6カ国が、石炭鉄鋼を共同管理しようと、欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)を作った、なぜ石炭と鉄鋼を共同管理しようとしたのかというと、石炭と鉄鋼は戦争に使われるので、これを共同管理すれば戦争は防げるのではないか、ということ(p194) 2023年1月10日読了 2023年1月29日作成続きを読む
投稿日:2023.01.29
kiyop92
国際情勢と今迄の歴史背景を知ることができた。韓国て北朝鮮のくだりは、筆者の主観も若干入っているように思えた。
投稿日:2023.01.28
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