【感想】わたしが消える

佐野広実 / 講談社文庫
(9件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • コジコジ

    コジコジ

    第66回江戸川乱歩賞受賞作品。軽度認知障碍を患った元刑事の藤巻が身元不明人「門前」の過去に迫るうちに徐々に恐るべき真相が炙り出される。人間ドラマ・サスペンスものとしては面白いが展開の風呂敷を広げすぎ真相が飛躍しすぎたように感じる。主人公の認知症の設定ももう少し深みを持たせてほしかったように思う。続きを読む

    投稿日:2023.12.25

  • ちろる

    ちろる

    マンションの管理人で、元刑事の主人公の藤巻は認知障碍の宣告を受ける。先の不安を思いながら、大学生の娘の研修先である介護施設で保護されている認知症患者の身元調査の依頼を引き受けることに。妨害や脅迫と事件が動いて行く。その裏に隠された真実とは…。

    江戸川乱歩賞受賞作ということで手に取った作品。
    まずは読みやすかった。どんどん話に引き込まれていきました。
    藤巻と警察との確執、家族との関係、認知症への恐れなど、いろいろと絡みあって進んでいきます。
    記憶がポロポロとこぼれ落ちていってしまい、なにもわからなくなる直前、最後に残される記憶は、いったい何だろうか…人生を奪われた男性が記したノートの言葉が印象深かった。
    もっと暗くなるのかなと思ったけど、読後感は良かったです。
    前日譚にあたる短編「春の旅」はほっこりでした。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.11

  • kimmyjapan

    kimmyjapan

    主人公が軽度認知障がいと診断されたところから開始するが、もっと重度の認知症患者が登場し正体を探る。もう認知症関係なく、身元調査がどんどん壮大にハードボイルド感も溢れる展開に。ジャケ買いしたことを忘れて2冊買ってしまった。続きを読む

    投稿日:2023.06.06

  • 湖永

    湖永

    第66回江戸川乱歩賞受賞作

    元刑事の藤巻は、事故でケガをした際軽度の認知障碍を宣言される。
    離婚した妻はすでに亡くなり、大学の娘はいるが迷惑はかけられないと思っていた。
    娘の実習先の施設に身元がわからない認知症の人がいるので調べて欲しいと頼まれ、事件に巻き込まれる。

    緩やかに始まるが次第に引きつけられてゆく。
    自分の記憶がどこまで…という不安もありながらも認知症の人が気になるのはなんとも言えない。
    調査を続ける藤巻の姿に元刑事としての矜持も感じつつ、胸にせまるものも感じてしまう。
    そして、父と娘の揺るがない信頼関係もことばにできないほど。

    続きを読む

    投稿日:2023.05.26

  • てら*

    てら*

    静かなミステリと思ってたら、読み進むにつれ広まり絡まる展開に引き込まれてしまった。
    "クルーカット"の通称とか、渋いんだけど、ちょっとくすぐる感じもすごく好き。

    最後に残される記憶、私は何だろうな。
    それを不安だと考えてしまう"門前さん"の生きてきた日々を思うと、心がきゅーっとなった。
    続きを読む

    投稿日:2023.03.18

  • masahiro5135

    masahiro5135

    面白かった!これぞ江戸川乱歩賞って感じの作品。
    前日譚に当たる短編も良かったです。 
    ここ数年の乱歩賞受賞作の中では一番好き。

    投稿日:2023.03.11

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