【感想】他人には見えないお料理の先生【カラーページ増量版】 (1)

榊こつぶ / ストーリアダッシュ
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 『黒犬』の優樹(2)

    『黒犬』の優樹(2)

    このレビューはネタバレを含みます

    また一つ、美味しい漫画に出逢え、私は幸せを感謝と共に咬み絞める。
    食漫画は多く、幽霊が登場する作品も、これまた、それなりの数が出ているけれど、幽霊が生きている人間に料理を教えるポジションの漫画ってのは、これまた、珍しいんじゃないだろうか。
    こうやって書くと、尖がったアイディアだけで勝負している作品のように思われてしまいそうだが、そんな事ぁ、決して、ない。
    あくまで、私個人の感覚ではあるにしろ、ストーリー構成は、しっかりしているんじゃないだろうか。
    絵柄はちょっと薄目で、私の好みにドンピシャって訳ではないが、ストーリーの邪魔になっていないのは事実。
    ヒロインが朴訥で、ややドジだが、頑張り屋でへこたれないキャラってのは、読み手にとっちゃ受け入れやすいし、好きな人に対し、積極的なアプローチが出来ない奥手っぷりにも、共感が出来るだろう。
    そんなヒロインと、彼女の想い人をくっつけてやろう、とお節介を焼き、料理の指南をする講師役の幽霊のキャラも、しっかりと立っていた。
    何より、作中に登場する料理が、どれもこれも、食欲をそそる、なおかつ、自宅でも作りやすいモノってのが、文句なしに高ポイントだ。
    読むだけでも楽しいが、やはり、食漫画に登場する料理は、漫画読みからするとチャレンジしたくなるもの。なので、こうやって、分かりやすいレシピを掲載してくれるのは、ほんと、嬉しい。
    ぜひ、NHKさんで、実写ドラマ化して欲しい食漫画である、この「他人には見えないお料理の先生」は。誰に、中山さんと本町さんを演じて欲しい、ってのは、特にリクエストがある訳じゃないんだが、毎度のごとく、三大特撮作品に出演した若手にチャンスを与える作品になって欲しい、と願うのみ。

    この台詞を引用に選んだのは、理に適っているなぁ、と感嘆したので。
    これは、調理法に当てはまるだけじゃなく、生き方そのものにも言えることだろう。
    世の中、正攻法だけで、最良の結果を出せる訳じゃない。
    時には、変則的な、また、反則的な手段を使った方が、思いがけず、最高の結果を出せる時もある。
    そういう要領の良さを鍛えていくと、正攻法を使った時の効果も、自然と強まっていくもんだ。
    「扱いづらいなら、扱いやすくしちゃって、おいしくいただく」(by本町さん)

    もう一つ、本町さんのカッコ良さが際立っている台詞をご紹介。
    一切、照れていないのが、凄いよな、こんだけクサい台詞を言っておきながら。
    本当に、中山さんに心から感謝していて、死んでもなお、料理人としての矜持を失っていないからだろうか。
    相手の「すごい」と思った所を、素直に賞賛できる、それも、カッコいい大人の条件じゃないですかね。
    「教わってばかりで、何もお返しできず・・・!」
    「あ?飯、作ってくれてんだろ」
    「作ってるだけで・・・」
    「それって、当たり前じゃねぇんだよ。自分以外の人間に、飯を作ること。それで、お前は、俺を幸せにしてる。すごいことだよ」
    「・・・はい!・・・」(by中山さん、元町さん)

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    投稿日:2023.01.29

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