【感想】死に戻り魔法使いの無垢な求愛

八巻にのは, 吉崎ヤスミ / ソーニャ文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • いこ

    いこ

    このレビューはネタバレを含みます

    弟子に抱っこしてもらいたいがために死を偽装し、あまつさえ体を幼児化させてしまうとは筋金入りの変わり者だとややドン引きした開幕だったが、後半になって真相が分かってくると「ああ、ただのコメディではなかったのか」と腑に落ちるという。
    常人では理解できない言動、自分を物扱いするところ、300年以上前のことも見てきたかのように語るところ、他にも色々。
    伏線は多数あった。

    そんな彼が初めて執着したのが、弟子のステラ。
    彼のドン引きな幼児化、母になれ発言にもドン引くことなく、正しい苦言を呈しながらも変わらぬ愛情を注ぐ。
    それは、彼が本来の姿を取り戻しても、彼の正体を知っても変わらなかった。
    寧ろ彼に抱かれて、知らぬうちに色々されて、どんどん彼に都合のいい体へと変わっていく(文字通り)
    こちらも予兆に伏線もあった。
    丁寧な構成だったと思う。

    師匠の体が大きくなったり小さくなったりと七変化する中、物語もファンタジーからSF的展開へと世界観が広がっていく。
    そして、ステラがかつての弟子たちの手に渡ってからは、このレーベルらしく師匠は罪を犯してしまう。
    実は最初から罪はあったとはいえ、今更殺戮を行うとは思わなかった。
    当初抱いたイメージからは、師匠も物語も随分様変わりして驚かされた物語だった。

    それでも変わらなかったのは、ステラの師匠に対する愛か。
    師匠の秘密を知っても殺戮を知っても一緒に背負うと言えちゃうのだから。
    彼女の愛は、本当に広い。

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    投稿日:2022.08.12

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