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恒川光太郎 / 中央公論新社 (54件のレビュー)
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総合評価:
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ミサト
どこか人でなしな人達と、本当に人外の存在が織り成す物語の短編集。 ファンタジーとしては妙に生々しく、それぞれ時代も場所もバラバラの短編なのに、最後の話で全編がうっすら繋がっていることが分かる。最初はど…うなるかと思ったけど、読了感は悪くないのが意外続きを読む
投稿日:2024.04.21
はるはる
このレビューはネタバレを含みます
ケシヨウという謎な存在がちょっとずつ明らかになっていく。最初の話を読んだ時は理不尽に人を喰らう化け物が次々出てくるのかと思ったが、地域や時代、そこに暮らす人々によって色んな姿が見られた。最後まで読んだ後に昔道徳の教科書で見た綺麗な音を聞かせて育てた花と罵詈雑言を浴びせて育てた花の写真を思い出した。 動物園の動物は幸せなのか。というのが改めて考えさせられる一文である。 陽鍵が名前の通り陽の当たる場所でピアノを弾けている結末ならいいなと読んでいたが、支配されていた頃よりも更に小さい世界で暮らし結局あの頃の方が幸せだったんじゃないかと思わせる描写が切なかった。
投稿日:2024.03.13
Pck
短編集のようでいて読み進めていくと同じ「化け物」の話…?と気付いていく。 どれもなんか不思議で怖くて色んな世界を垣間見られて面白かった。
投稿日:2024.03.05
あっと
相変わらず没入してしまった。 現代、昭和をはじめ、金色機械のような江戸時代の世界からヘブンズメーカーのような異世界空間まで氏が描くいろいろな世界に没入できる。 さて本作は作は得体のしれないケシヨウ…なるものに翻弄される人間を描いた連作短編集。 ケシヨウそのものは人の心が生み出したものなのか?なんなのかわからないけど 本作では思い込みによる憎悪、嫉妬、悪事を働いたときのわすれられないスリル、自由への渇望、現実逃避、怠惰などなど人の心に住まう化物が描かれる。結局人の心のなかは色んな化物が蠢く化物園ってことなのだなあと感じた。続きを読む
投稿日:2024.03.02
本がないと生きられないです
あーー また好きな作家さんを見つけてしまった 面白かった! 最後の方のファンタジー系は少し違うな、と思ったけどこれがこの作家さんの本懐なのかしら
投稿日:2024.02.07
おくダマ
人間はおもしろい。だが、飼ってはならぬ。檻の中の邪悪な動物たち-。 『夜市』以来の恒川光太郎san。 「ケシヨウ」と呼ばれる妖魔を軸にした7つの短編集。タイトルや表紙のイラストに惹かれ、1話目「猫…どろぼう猫」から4話目「風のない夕暮れ、狐たちと」までは、現実と空想の世界が絶妙でとても読みやすかったのですが、、以降はちょっと・・・ごめんなさい。あえての設定だとは思うのですが、登場人物や舞台のイメージが掴めませんでした。 3話目「十字路の蛇」の、<おまえはおまえのしたことで全てを失う>という蛇の声が、リアルで空恐ろしく、耳に残っています。続きを読む
投稿日:2023.12.30
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