【感想】国民とは何か

エルネスト・ルナン, 長谷川一年 / 講談社学術文庫
(2件のレビュー)

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    1882年3月11日、ソルボンヌで行われた講演
    ルナンの「国民とは何か」:
    ルナンの生い立ち
    「国民とは何か」という書物
    晋仏戦争アルザス問題
    フィヒテとルナン:
    フィヒテの国民論
    国民と世界市民
    ナンのレイシズム
    その後のナショナリズム研究:
    近代主義とその批判
    二分法を超えて
    ミラーのリベラル・ナショナリズム
    マナンの国民国家論
    シュナベールの共和主義
    再びルナンへ
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    投稿日:2022.05.25

  • 重度積読症

    重度積読症

     「国民の存在は日々の人民投票である」。
     政治学を学んだ者であれば、一度は耳にした言葉ではないだろうか。この言葉は1882年、フランスのソルボンヌ大学で、エルネスト・ルナンが行った講演で発せられたものである。

     ルナンは、なぜ「国民」について論じる、このような講演を行ったのか。直接のきっかけは普仏戦争による祖国フランスの敗北、(ドーデ「最後の授業」でも有名な)アルザス・ロレーヌの割譲といった事件であった。
     「国民」とは何なのか。ルナンは、人種、言語、宗教、国境などの要因、属性を検討した上で、その結論として、「国民とは魂であり、精神的原理である」とする。そしてそれを端的に表現したのが、冒頭の言葉である。

     ナショナリズム論の古典が簡易に読めるよう文庫化されたのはありがたい。ルナンのナショナリズムの問題点や、現代の先端的な学的状況について、詳細な解説が付いているのも、大変勉強になる。

     

     本文だけならば38ページ、解説まで含めても80数ページ、近年稀な薄さの文庫なのが、ちょっと面白い。
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    投稿日:2022.05.13

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