【感想】結婚失格

枡野浩一, 町山智浩, 穂村弘, 長嶋有, 内田かずひろ / 講談社文庫
(31件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
1
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8
4
0

ブクログレビュー

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  • planets13

    planets13

    本編よりも解説の方が真摯で好感が持てる不思議な本。解説が本編の違和感を解消し、作品としての体裁を保つ役割をしているように思える。

    投稿日:2023.12.24

  • 一体型ライト

    一体型ライト

    歌人枡野浩一さん自らの離婚にまつわる経験を元にした小説。
    僕は割とこの本の主人公(枡野さん)に感情移入して読んだのだけど、解説で町山智浩さんがその主人公(枡野さん)をボロクソに言っており、なんだか自分が責められているような気分になった。何事も様々な視点があるというのは当然だけど。続きを読む

    投稿日:2020.09.09

  • ikawa.arise

    ikawa.arise

    筆者の実体験をもとにして離婚を描いた小説です。

    注目すべきは本文ではなく、歌人でエッセイストの穂村弘氏による寄稿と、映画評論家の町山智浩氏による解説かもしれません。

    寄稿や解説は作者へのエールになることが一般的ですが、本書では相当に辛辣なものとなっています。
    おふたりの指摘で共通するのは作者がこだわる「正しさ」の異様さであり、相手の気持ちに立てない幼稚さが浮き彫りにされます。

    穂村氏
    「僕が君ならそんなことはしない。そんなことって「そんなこと」だ。全部だよ。」

    町山氏
    「彼はせっかくのチャンスを逃した。自分を変えるチャンスを。成長するチャンスを。」

    タイトルから本書に興味を惹かれている方なら、上記のお二人の寄稿・解説文だけでも一読の価値があります。
    結論が作者によってではなく寄稿・解説によって鮮やか、かつ否定的に導かれる、特異な著書と言えます。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.23

  • lonesinker

    lonesinker

    まず冒頭の、見たくもない中年男のマスターベーションを見せつけられているような一群の短歌にうへえ~となり、本文を読んでまたうへえ~となる。はっきり言って、ほかの誰にも愚痴を聞いてもらえない同類の男たち以外にとっては、かなりキモチワルイ本だ。
     なのになぜ☆2つかといえば、最後の町山智浩による解説がそのうへえ~を明確にきっぱりと言語化してくれているからである。自分の「正しさ」に執着し続けることから離れなければ、相手のことも自分のことも見えてこないよ、と。このように厳しく現実を突きつけてくれる批判者をもつことができる者は幸せである。これにくらべたら穂村宏など同じ短歌業界仲間の男たちの歯切れの悪い文章などゴミみたいなものだ。
     最後の解説にだけ読む価値がある文庫本というものがある。編集者はこういう解説をこそ書かせるべきなのである。
    続きを読む

    投稿日:2020.06.07

  • hisakoda

    hisakoda

    このレビューはネタバレを含みます

    離婚協議中の私が、離婚エッセイを読んでみました。
    枡野さんは昔から好きだし。

    離婚はつくづく十人十色。
    結婚よりずっとバリエーションが豊富だよね。「豊富」と言うと、自分でもなんだか悲しく響くけど、でも実際子ども有無からバリエーションは無数にあって、私と誰かの離婚が同じなんてあり得ないんだろうなー。

    お子さんと会えなくなった枡野さんは本当にかわいそうで、読んでいる私もその場にうずくまりそうになったくらいだったけど、こうして公の場に晒される元奥様やお子さん達にもやはり同情してしまう。

    そして、解説の映画評論家の町山さんが厳しい。鋭い。
    町山さんもおもしろい方だな。町山さんの著作もちゃんと読みたいと思いました。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.03.03

  • 文海胡

    文海胡

    このレビューはネタバレを含みます

    妻に離婚を迫られているAV監督速水の物語だが、中に挟まれる書評は実在の本について。
    どこまでホント?とか思いつつ読み進めると、後ろ三分の一は「あとがき」として枡野浩一の実際の状況と、枡野に加え、穂村弘と長嶋有の特別寄稿。そして枡野の短歌30首。最後に映画評論家、町山智浩の解説、という変わった本。
    最後の解説で、一気に読者のひっかかりがクリアになる感じ。穂村弘の指摘もするどい。
    枡野浩一について、本人が一番わかっていないっぽい。
    一言で言ってしまえば、だから奥さんがあのような形を取ってでも離婚したんだね、ってこと。
    この人の短歌は嫌いじゃないけど、人としてはね~。
    むしろ、発達障害系空気読めないサンプルの参考にはなるかも。
    気になる存在ではあり続けそう。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.02.05

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