【感想】一万円選書 北国の小さな本屋が起こした奇跡の物語

岩田徹 / ポプラ新書
(100件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
47
37
10
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ブクログレビュー

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  • ひろち

    ひろち

    岩田さんの本への愛が詰まってる。それは本だけでなくその本の著者や編集者、本屋さんの店員さん、読者に至るまで。経営やライバルとかそんなじゃなく自分以外の本屋さんにも一万円選書をやろうって働きかけ、本界隈を盛り上げているのがすごい。なのに周りのおかげという岩田さんの人柄が素晴らしい。著書のなかでたくさんの本を紹介してくれるのもよかった。本好きを肯定してくれて心が温まる本でした。続きを読む

    投稿日:2024.04.29

  • haru

    haru

    本のことがより愛おしくなり、本を読みたくなる本。

    一万円選書の存在をつい最近知りました。
    応募してみたいと思いながらも、倍率の高さに敷居の高さを感じた私。

    そんな私でしたが、この本を読んで、まるで自分に向けてアドバイスをいただいているような気持ちになりました。応募してご縁がつながったら嬉しいし、でもそこまでいたらずとも、この本や、一万円選書の際の問いとともに本と出会っていくことで、一層充実した読書体験ができそうだと感じました。

    あたたかくて、胸にじわーっと沁みてくる本でした。
    一万円選書、次の募集期間にぜひ応募してみようと思います。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.29

  • まりころ

    まりころ

    このレビューはネタバレを含みます

    ‣ 仕事、家族、友人関係。ありとあらゆる悩みや想いに寄り添うのが、「一万円選書」なのです

    ‣ おもしろい本を書いた作家からもらったパスを読者につなげる。「この本、おもしろいから、ほら読んで」って手から手へ、本を届けていく。それができていると実感するいま、本屋の仕事が本当に楽しい。楽しいんです

    ‣ ただ本を並べるだけじゃなくて、自分が本当にいいと思った本を売りたい

    ‣ 本を必要としている人がいる限り、田舎の本屋にも生きる道があるはずだ

    ‣ 一度は本屋をたたもうと思った人間が、69歳になってもなお、老いぼれて頭と体が動かなくなるその日まで本屋をやろう、と思っているのですから。人生は、不思議なものです。本当に何が起きるか、わかりません

    ‣ 選書カルテを書く過程で結果的に、思い出したくない過去の傷に触れてしまったり、乗り越えなきゃいけない課題を見つけたりするわけです。それで、ふっと「いま」やるべきこと、やらなくていいことが見えてくる

    ‣ 悩みがない人なんていないんです。傷つけられることも、傷つけてしまうこともあります。もし悩みがない、傷ついたことがない、という人がいたら、忘れているか、蓋をしているか、見栄を張っているか。もし希にそういう人がいたとしても、一万円選書には応募してこないでしょうね

    ‣ 選書カルテに映し出されるのは、それぞれの人生。本当に一人ひとり、別々の人間です。誰一人として同じじゃない

    ‣ 人生は敗者復活戦。たとえいまが下り坂でも、ある日突然花園が現れることがある。でも下っている最中は、そんなことに気づけないし、ひたすら苦しい。そうやって追い詰められているときは、話を聞いてもらうだけでも楽になるはずなんです

    ‣ 100年の時を越えて燦然と光り輝く「言葉」を体現する名著があるのが、本の本たるゆえんなのでしょう

    ‣ 本の中には、何者でもない市井の人たちが、悩みながらささやかな日常を生きています

    ‣ 本はたとえ役に立たなくても、学びがなくても、おもしろかった!と高揚できたらそれで十分だと思うんです。エンターテインメントとして

    ‣ 自分の拠りどころとなる存在は必ずしも「人間」とは限りません

    ‣ 本の中には、簡単に説明できない複雑な物語、要約できない気持ちなんかが書かれている。実際に読んではじめて動かされる感情があるはず。そういうものが「生の読書体験」なんです

    ‣ スマホ全盛期だからこそ、一万円選書の根底にある深いコミュニケーションがより求められるようになったのかもしれません

    ‣ 作家から受け取ったパスを読者に渡せなくなってしまうのは、とても心苦しい。売りたい本を売るために、僕は絶版になった本もあきらめず、長い視点で復刊を狙っています

    ‣ 「一番したいことは?」と聞かれたら僕は、迷わず、「おもしろい本を読みたい」と答えます。本の世界は広いし、まだまだ僕が出会っていないおもしろい本があるはずだから

    ‣ 本屋のお客さんは「消費者」ではなく「読者」です。本は消費されるものではなく、読者の傍に立って励ましてくれるもの。本屋の使命は、作家が命を削って書いたおもしろい本を必要としている読者に届けていくことなのです

    ‣ 人には一生しかないし、1日は24時間しかない。それに明日、死ぬかもしれない。常に最終回、アディショナルタイムなんですよね、人生は。最後に帳尻を合わせるように、幸せだったと思えたらそれでいい。そのために、残された時間に自分にできる精一杯のことをしていくだけ

    ‣ 本の中にはすべてがある。本はいつだってあなたの人生の味方だから

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    投稿日:2024.04.27

  • 勇気の花

    勇気の花

    いいなあ…こういう仕事が、いや自分だって本屋さんがやりたいんだから、こういう本屋がやれたらいいなあ。
    たまには本屋に行って、あれも読まなきゃこれも読まなきゃなんて強迫観念に苛まれてしまうこともなくはないんだけど、やっぱりその空間にいて幸せなのは、ある程度広い本屋さんなんだよな。昨日も図書館行って1時間くらい堪能したのにその帰りにブックオフに行ってまた1時間。
    考えてみれば何にもお金に変えられない2時間なんだけど、俺にとっては大事な時間なんだよな。
    選書か…増えてはいるらしいけど、まず目にはしないからな、近所で見つけられたら嬉しいな。
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    投稿日:2024.04.22

  • yk0130

    yk0130

    北海道・砂川で本屋を営んでいる店主による「一万円選書」について始めたきっかけや実際におすすめしている本を一部ピックアップして紹介している。
    すごく素敵な店主だからこそ信頼してたくさんの方が応募しているのかなと感じた。また本に対する熱い思いがあるからこそ仲介料など取らずに運営しているところも好感度が高いと思う。
    この本自体には三つ星をつけているが、取り組みに関しては五つ星。惜しくも抽選期間直後に図書館から借りたのでもう少し早めに知っておけば良かったと強く感じた。
    今度札幌旅行ついでに寄って行こうかなと企んでいる。
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    投稿日:2024.04.20

  • あき

    あき

    このレビューはネタバレを含みます

    ちょうどタイミング良く一万円選書の受付期間だったので、すぐに応募しました。岩田さんに本を選んで欲しい。素直にそう思いました。
    岩田さんのように仕事をしたい。利益とかじゃなく、誰かの喜ぶ顔や誰かのためになる、自分の得意なことを活かせる、仕事が楽しいって思えるそんな仕事に就きたいな。もっと本を読みたい、いろんな本屋さんに行きたいなと思いました。


    印象に残った部分
    僕がなんのために本屋をやっているかと言えば、ひとりでも多くのお客さんに、1冊でも多くのおもしろい本をすすめるため。おもしろい本を書いてくれた作家からもらったパスを読者につなげるのが本屋の役目です。走り続けながらパスを必死に受け取って、後ろから来る人に渡さないとゴールはできません。僕は老いぼれるまではずっと現役でパスを受け取り、出し続けたいと思っています。死に際まで、子どもの頃にしていた「おもしろい本の教えっこ」をしていたい。

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    投稿日:2024.04.08

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