【感想】神社とは何か

新谷尚紀 / 講談社現代新書
(2件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
0
0
1
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • キじばと。。

    キじばと。。

    民俗学の研究者である著者が、これまでの神社にかんする研究の成果をまとめつつ、「神社とは何か」という問題について考察を展開している本です。

    著者は、歴史学や考古学にくわえて、民俗学(民族伝承学)の方法を駆使して、文献史料や遺物史料にものこされていない、もっとも古い神社のありかたについて検討し、さらに現代にいたるまで神社の歴史が多様な変遷の過程について説明しています。

    民俗学を主要なフィールドとする著者は、「神社とは何か」という問いに対して、「自然界の生命力を神として信仰し迎え祀る場」という、やや本質主義的な回答を示しています。こうした考えは、著者の前著である『神道入門』(2018年、ちくま新書)でも語られていましたが、国家神道に対する厳しい批判をおこないながらも、一国民俗学という枠組みを構築することになった民俗学の創始者である柳田國男の見解がはらんでいた問題まで引き継いでしまっているようにも思えます。

    しかし、本書の議論をみちびいているのは、そうした神社の本質を追究しようとする求心的な動機ではありません。むしろ、これまでの著者の神社にかんする研究の諸成果を概観することで、かえって神社の歴史がもつ多様性を明らかにするものになっています。こうした結果は、著者自身の意図したものであるのかどうかわからないのですが、個人的にはそうした観点から本書のさまざまな神社の歴史を興味深く学ぶことができたように思います。
    続きを読む

    投稿日:2022.03.17

  • Go Extreme

    Go Extreme

    はじめに
    第一章 神社と宮と社
    第二章 沖ノ島と三輪山の磐座祭祀
    第三章 伊勢神宮と出雲大社
    第四章 磐座祭祀の伝承
    第五章 禁足地祭祀の伝承
    第六章 神社と本殿建築の変遷
    第七章 山の世界と熊野三山
    第八章 厳島神社とその歴史
    第九章 原初を伝える社の神
    第一〇章 神社と鳥居
    おわりに 神社とは何か
    参考文献
    続きを読む

    投稿日:2022.01.24

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。